東芝は12月14日、垂直磁気記録方式を採用したHDDを世界で始めて商品化すると発表した。容量40Gバイトの1.8インチHDD「MK4007GAL」は来年度第1四半期(4−6月)から、1.8インチHDDとしては世界最高容量となる80Gバイト(40Gバイトプラッタ×2)の「MK8007GAH」は同第2四半期から量産開始する。
磁石をディスクに垂直に配列して記録する垂直磁気記録方式の採用により、面記録密度を206Mビット/平方ミリ(133Gビット/平方インチ)と世界最高に高めた。容量は従来製品より33%アップしている。
垂直磁気記録方式では、N極とS極を隣り合わせに配置する。磁石が互いに強め合うため、安定した高密度記録が可能だという。従来のHDDに採用されている面内磁気記録方式は、S極同士、N極同士を隣り合わせに配列する。高密度化すると互いに磁化を弱め合うため、安定した記録ができなかった。
専用ヘッドとディスクも新開発。安定した高密度記録を可能にした。記録層には新規開発の専用磁性材料を採用している。
それぞれ、平均シーク時間は15ミリ秒、回転数は4200rpm、インタフェースはUltra DMA/100。サイズは40Gバイトタイプが54(幅)×78.5(高さ)×4(厚さ)ミリ、80Gバイトタイプが54(幅)×78.5(高さ)×8(厚さ)ミリ。
今後は、0.85インチの切手サイズHDDにも同方式を採用し、容量を6−8Gバイトに高める。東芝製1.8インチHDDはApple ComputerのiPodなどの携帯機器で採用されており、こうした機器の大容量化も進みそうだ。
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