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新技術「AccuCORE」と“V”のパッケージで普及を狙うソニー年末、このDVDメディアで映像を残す(5)(2/2 ページ)

» 2004年12月21日 12時27分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 耐温度性については温度変化に強い色素(-R/+R)と相変化記録材料(-RW/+RW)を採用し、ドライブ内が60度を超えるような環境下でもエラーレートは低いまま保たれるという。

 「AccuCOREの製品は色素と相変化記録材料のいずれにも改良を加えており、より温度変化に強いものに変更しました。また、この色素と相変化記録材料は湿度の変化にも強いため、温度変化・湿度変化に強い、長期保存に適したメディアといえるかと思います」(佐々木氏)

 具体的な保存期間についても、佐々木氏は「もちろん保存環境にもよりますが、考えられる平均的な保存環境ならば15年という長期の保存が可能です」と自信を見せる(パッケージにはこの15年という期間の記載はないが、カタログには記載されている)。DVDの保存可能期間についてはその保存環境に左右されるところが多いために、各社が明言を避ける部分ではあるが、こうした具体的な期間が示されることで、安心感を得るユーザーも多いだろう。

 数多くのメーカーが取り組んでいる、保存性向上のための表面硬化処理については、同社はどのようにとらえているだろうか。

 「現時点では、硬化処理を高付加価値化のための一要素としてとらえています。DVDメディアは単価の低下が進んでいますので、将来的にはスタンダードやハイグレードというような価格差を伴う製品の差別化が必要になる可能性があります。硬化処理は、その差別化が必要になった際に導入するかもしれませんが、現時点の導入は検討していません」(佐々木氏)

 他社製品では硬化処理のほかにも、潤滑性を高めて指紋などの汚れが付きにくくする、放電性を高めてチリやホコリの付着を防ぐといった仕組みを採用しているものもある。

 「指紋付着や帯電については従来品と同様で、特別な対策が施されていません。低エラーレートをアピールした国産の他社製品や外国産メディアが相次いで市場へ投入されている状況下で、AccuCOREのテクノロジーを搭載した製品が訴求したいのは記録・再生の安定性であり、提供できる安心感だと考えています」(佐々木氏)

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