ビッグサイトで、国際燃料電池展(FC EXPO)が開催されている。燃料電池に関する国際専門展として第1回目となるわけだが、具体的な応用製品の展示は多くないものの、家の電気を補う家庭用途からオモチャまで幅広い分野における燃料電池の利用例が紹介されており、次世代のエネルギー供給方式として注目されていることを実感できる。
大同メタル工業が展示しているのは、ラジコンなどのオモチャで乾電池のかわりとして利用できる小型燃料電池。本来は乾電池で駆動するゴジラの模型やヒューマノイドロボット「ヒューマ」(ロボサピエン)などに、乾電池に替わって小型燃料電池が搭載されていた。
同社は、水素を燃料とする小型燃料電池を、教育機関や博物館などに向けて発売しており、この展示はそのデモンストレーション。ゴジラには電極を差し込む位置によって複数種類の電圧が得られる「デュアル電源タイプ」の燃料電池が搭載されている。
このゴジラは本来、単1形電池3本と6P形電池1本を利用するが、その2種類の電池を1つの燃料電池でまかなうことで、電源の大幅な軽量化を行っている(438グラム→59グラム)。電池寿命も向上しており、「一般的なマンガン電池に比べて、2倍程度の電池寿命を確保できている」(同社)。
栗本鐵工所は、固体高分子型燃料電池(PEFC)で駆動する電動スクーターを展示している。これは台湾・APFCTと共同で開発されたもので、搭載されている燃料電池はDC24ボルト/85アンペア(最大)を出力し、時速35キロで走行できるという。
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