写真で見るとけっこうデカそうで心配していたのだが、届いた製品を見てびっくり。すごく小さい。軽い。そして速いっ。一見、普通の望遠系デジカメの形状をしているだけに、それがここまで小さくなるのかと驚かされたのがカシオの「EX-P505」(以下、P505)だ。
まったくの新作デジカメだけあって、とにかく見どころ満載。
1つめはコンパクトながら5倍ズームであること。上から見るとL字型になっており、レンズが沈胴しない設計なのでちょっとかさばりはするが、本格デジカメのミニチュア版っぽいサイズで可愛く感じるほどだ。
2つめは速さ。レンズが沈胴式じゃないせいもあるのか、起動は1秒以下。液晶モニターの開閉で電源オン/オフもできるので、撮りたいときにさっとモニターを開いて撮り、終わったらさっと閉じればいい。起動が高速なのでストレスがないのだ。これは気持ちいい。
3つめは動画機能。カシオでははじめてMPEG-4系の動画機能を搭載した。EXILIMシリーズは他社の製品に比べると動画がやや弱かっただけに、動画で楽しみたい人には朗報だ。
4つめはこのサイズで「Proシリーズ」であること。現在EXILIMには主力のZシリーズ、Sシリーズ、Proシリーズの3つのラインナップがあり、Proシリーズではマニュアル系の撮影機能、飛行機のコックピットのようなサイバー超のEX-Finderや、撮影に必要なパラメーターをさっとセットできるEXボタンが装備される。P505もこのサイズながらこれらの機能をちゃんと装備した「Pro」なのである。
5つめにはカシオのデジカメでははじめて回転式液晶モニターが採用されたことを上げよう。QVシリーズで回転式レンズを採用したことはあったが(というか、元祖回転レンズデジカメがカシオだったし)、回転式液晶ははじめてなのだ。
では基本性能から見ていこう。P505は基本的にコンパクトな500万画素5倍ズーム機である。
ボディはL字型でグリップ部が飛び出た形状。レンズが沈胴式ではなく固定式なのでL字型なのだ。だから大きく見えちゃうが、実際にはグリップ部の高さが5センチ以下と非常に小さく、握ると小指に加えて薬指の先もはみ出るほどだが、グリップ部の形状が工夫されていてけっこう安定して持てる。
レンズが沈胴しないのでその分起動が速い。公称0.9秒。とりあえずさっとスイッチがはいってさっと撮れる。P505のウリはこの機動力といっていい。
そのレンズは38〜190ミリ相当と望遠に強いレンジ。
撮影距離は標準で40センチからだがマクロモードだと広角端で1センチまで寄れる。便利なのは最近のEXILIMで採用されている「オートマクロ」機能。ピントが合わないと自動的にマクロ領域までAF範囲を広げてくれるのだ。EXILIMの面白さのひとつにこういう小技がけっこう効いている点を上げておきたい。
レンズの明るさはF3.3〜3.6。ワイド端があまり明るくないのは気になるが、テレ端でF3.6はなかなかだ。
CCDは1/2.5インチの500万画素。現在の標準CCDともいえるほど様々な機種で採用されているCCDである。
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