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» 2005年03月14日 11時03分 公開

シリコンオーディオ販売ランキング(2月28日〜3月6日):高付加価値化のステージに入り始めたポータブルプレーヤー

本家より多機能な「なんちゃってiPod shuffle」が登場するなど、基本機能面では成熟の域に達しつつあるポータブルプレーヤー。高付加価値化という新しい局面を迎えつつあるだけに、国内メーカーに期待したい

[渡邊宏,ITmedia]
順位 前回 メーカー名 型番 発売年月日 標準価格
1  2 APPLE IPOD MINI 4GB 2005/2/23 20763
2  1 RIO JAPAN RIO SU10 256MB 2004/10/1 オープン
3  8 シーグランド XS700-256MB 2004/12/1 オープン
4  3 APPLE M9724J/A 2005/1/1 10458
5  10 APPLE IPOD MINI 6GB 2005/2/23 26477
6  4 RIO JAPAN RIO SU10 128 2004/7/24 オープン
7  12 ソニー NW-HD3 2004/12/10 オープン
8  9 シーグランド XS700-128MB 2004/12/1 オープン
9  5 APPLE M9282J/A 2004/7/21 31800
10  18 クリエイティブメディア CMVN200256 2004/11/1 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 新型iPod mini(4Gバイト)が先週の2位から1位にランクアップ、先週1位だったRio Su10(256Mバイト)は2位に後退した。その他の顔ぶれは既におなじみの機種がほとんどだが、ソニーのNW-HD3とクリエイティブメディアのCMVN200256(MuVo MICRO N200)が久々にランクインを果たしている。

 現在独ハノーバーで行われている「CeBIT 2005」は世界最大規模のIT見本市ということもあり、ポータブルプレーヤーについての話題も事欠かない。本体のデザインからPRのポスターまで、“iPod shuffleに激似”という台湾LUXPROのフラッシュメモリプレーヤー「Super shuffle」はITmedia読者の反応も大きかった。

 写真を見る限り、背面のスイッチ周りを除けば“本家”と非常によく似ているが(もちろんアップルロゴはないが……)、WMAの再生がサポートされるほか、FMラジオやボイスレコーディングなどiPod shuffleにはない機能も搭載されている。

 CeBIT2005ではそのほかにも、iRiverがHDD搭載プレーヤー「H10」の発表会で参考展示していた20Gバイト版のH10を投入する意向を示したほか、iAudioもカラー液晶を備えるHDDプレーヤー「iAudio X5」を展示している。これら3社の製品に共通するのは高付加価値商品としての訴求であり、その裏側にはデジタルオーディオプレーヤー自体の基本性能が既に各社横並び状態になりつつあり、なんらかの差別化を打ち出さなければならないという現状が横たわっている。

 先週、フラッシュメモリプレーヤーの新製品を発表したソニーについても、高付加価値型製品を投入するという方向性は変わらない。「今年はポータブルプレーヤーの主流はデジタルタイプに移行する年。既に購入しているユーザーも高性能・大容量モデルに高い関心を持っている」(同社)

 発表された新製品群について言えば、「有機ELの搭載」「3分充電で3時間再生というスタミナ性能」「ジョグシャトルによる操作インタフェース」などが差別化のポイントとなるだろう。

photo ソニーが新発売するフラッシュメモリプレーヤー「NW-507/505」。有機ELディスプレイが映える半透明のボディも魅力といえる

 ポータブルプレーヤーの音楽再生以外の付加価値といえば、FMラジオやボイスレコーディング、ダイレクトレコーディングなどが挙げられるが、これらについては搭載する機種が増え、差別化の要件にはなり得なくなりつつある。

 ソニーは上記のような要素を新製品に投入し差別化を図るが、そのほかにも10色展開というカラーバリエーションをアピールするクリエイティブメディアや、アーティストとのコラボレーション製品を限定版として投入する東芝など、各社がそれぞれの方法で“音楽ファイルを再生できる機器”以上の価値を製品に与えようとしている。

 ポータブルプレーヤーの主流がデジタルタイプに移行しつつある今、ケンウッドなどこれまでポータブルプレーヤーの主力にMD/CDを据えていた国内メーカーもデジタルタイプの製品に積極的な姿勢を見せ始めている。ランキングを見ても分かるよう、海外企業の製品が人気を集めるポータブルプレーヤーだが、本来、製品の高付加価値化は日本企業のオハコだ。国内メーカーがどのような高付加価値化戦略で存在感を示せるのか、期待を持って見守りたい。

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