広大な風景や建築物を撮る場合、その対象が大きすぎてワンカットには収まらないと感じたことはないだろうか。人間の目は左右に180度の範囲を見られるが、一般的なコンパクトデジカメは、ズームのワイド側で60度ほどの範囲しか写らない。
つまり、目の前の風景をそっくり1枚の写真に収めるのは、コンパクトデジカメではとうてい無理。もっと広い範囲を写そうと思ったら、別売りのワイドコンバージョンレンズを使うか、レンズ交換式一眼レフデジカメに超広角レンズや魚眼レンズという組み合わせが必要になる。
だが、そんな特殊なレンズを使わなくても、今ある普通のコンパクトデジカメを使って超広角レンズと同等の効果を生み出せるソフトがある。エー・アイ・ソフト“イメージアシスタント”シリーズのVol.1「超広角写真合成」だ。
まずは素材となる風景写真を用意しよう。ひとつの被写体を同じ場所から角度を変えながら撮影した複数のカットが必要になる。
撮り方は、パノラマ写真を作る要領と同じである。つまり、撮りたい風景に対して、カメラの向きを少しずつ動かしながら、端から順番につなぎ撮りをしていく。ただし、パノラマのように左右方向だけではなく、上下方向にもカメラを動かし、ひとつの風景を9分割して9枚の写真として記録する。
注意点は、隣り合う写真と写真の一部を20〜50%程度重ねること。また、露出やホワイトバランスを設定できるデジカメであれば、それらを固定したほうが、合成の結果はきれいになる。
こうして撮影したのが、以下の9枚の写真である。本来は三脚を使ったほうが、より正確な構図で撮影できるが、これらのカットはあえて手持ちで撮影している。三脚を使わずに、どれほど正しく合成できるかを確かめたかったからだ。
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