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デジカメの弱点を克服――新発想の画像編集ソフト「イメージアシスタント」(3/4 ページ)

» 2005年03月18日 00時00分 公開
[ITmedia]

ノイズをきれいに除去したい――Vol.2「ノイズ除去」

 室内や夜景など薄暗いシーンを撮る場合には、ISO感度を高く設定することで、シャッター速度が速くなり、手ブレの発生を抑えられる。デジカメユーザーなら常識ともいえる基本テクニックだ。

 ただし、高感度撮影にはデメリットもある。感度を高く設定するほど、画面全体にざらざらとしたノイズが生じ、画像のクオリティが損なわれてしまうのだ。だが、イメージアシスタントVol.2「ノイズ除去」を使用すれば、やっかいなノイズも簡単に除去できるという。その効果はどれほどのものなのだろうか。

photo イメージアシスタントVol.2「ノイズ除去」。同一の構図で撮影した複数の画像を組み合わせて、暗部で目立つCCDノイズや圧縮で生じるJPEGノイズを除去できる

画像を重ね合わせてノイズレス画像を作る

 このソフトには1枚の写真に対してノイズ除去を加える機能もあるが、より高い効果を得られるのは、複数の写真に対して適用するノイズ除去機能のほうである。

 そこで、同一の構図で撮影した3枚の写真を用意した。いずれも感度をISO800に設定したので、暗部を中心にざらざらとした色ノイズが生じている。三脚は使用していないが、連写モード使ったので、構図はほとんど同じだ。

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photo キヤノン「EOS Kiss Digital N」のISO800モードで撮影した3枚。小さく印刷する場合は気にならないが、A3やA4などに大きく印刷したり、部分をトリミングして使用する場合には、暗部のノイズが気になる場合がある
photo 「ノイズ除去」を起動し、同一構図で撮影した3枚の写真を読み込む。なお、基本的なインタフェースや操作性は3本のソフトともに共通だ
photo 3枚を選択し「ノイズ除去(複数)」をクリックすると、「ノイズ除去」の操作画面になる。そして「プレビュー」を押すと、元画像と見比べながら、「ノイズ除去レベル」や「輪郭強調レベル」の調整ができる
photo 「ノイズ除去(複数)」によってノイズを処理した写真。輪郭のシャープネスや解像感を損なうことなく、ノイズがきれいに除去できている

 プレビューの表示には約40秒かかったが、「作成」ボタンを押してから、ノイズ除去が完了するまでは、約2秒と非常に短かった。効果はてきめんであり、処理速度も速いので、高感度での撮影には積極的に利用したいところだ。また、高感度時のノイズだけでなく、JPEG圧縮によるノイズに対しても有効だ。

 ただ残念ながら、動きのある被写体に対しては、同じ構図で複数のカットを撮ることができないので、このノイズ除去機能は使用できない。その場合は、1枚の写真に適用するノイズ除去機能を使うしかない。試しに、3枚の中から1枚目の写真だけを選び、1枚用のノイズ除去機能を適用してみたが、3枚合成によるノイズ除去に比べると、シャープネスが低下しやすい傾向があった。

photo 「ノイズ除去(一枚)」の設定画面では、「半径」と「しきい値」のパラメータを設定できる。半径を高くするほどノイズ除去が強くかかり、しきい値を上がるほど、広い範囲に効果が加わる
photo 「ノイズ除去(一枚)」によって、ノイズを処理。「半径」は3、「しきい値」は20にセット。ノイズはなくなるが、シャープネスが損なわれる
photo 「ノイズ除去(一枚)」を使用し、「半径」は5、「しきい値」は30にセット。さらに細部がつぶれ気味になった

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