動画と静止画を分け隔てなく扱えるという新しいジャンルを切り開き、なおかつ小型DVカメラをカジュアルにしたようなグリップスタイルで話題を集めたのが三洋電機のグリップXacti。もともと「動画デジカメ」という商標を持っているくらい昔から動画機能に力を入れてきただけあり、他社のデジカメが持つ動画機能とはワンランク違うクオリティを見せてきたのだ。
その最新作が「DMX-C5」(以下、C5)である。初代の「DMX-C1」と2代目の「DMX-C4」(以下、C4)はややずんぐりした丸みを帯びたスタイルだったが、今回のC5は一転してシャープでメタリックな鋭いデザイン。液晶モニターを横に開いてグリップして撮るという基本コンセプトはそのまま継承しつつ、シャキッとした親しみやすさよりカッコよさを狙った形状だ。
同時にストラップ取り付け位置も変わった。以前は根本側についていたので首からぶら下げると逆さになっていたが、C5ではストラップ取り付け穴が上に来て、首から提げてもちゃんと上向きになるようになった。これはよい。
今回のC5が求めたのは薄さ。前作のC4が34ミリだったのに対し、C5は23ミリ。11ミリも薄くなった。重さも14グラム軽量化されている。デザインの違いもあって、C5の方がすごく薄く感じるのだ。23ミリならポケットにもさっと入れられるし持ち歩きやすい。
ただし、その分レンズ径が小さくなった。ボディにレンズを内蔵する形状のため、レンズ径を小さくしないと薄型化できないからだ。同時にCCDサイズも変更になった(少し大きくなった)ため、レンズスペックも変更されている。
C4は38〜220ミリ相当でF3.5〜3.7だったが、C5では38〜190ミリ相当の5倍ズームでF3.5〜4.7になったのだ。
光学ズームが少し短いのは使っていて全く気にならない。このサイズで軽さで薄さで5倍ズームあればデジカメとしては十分だ。だが、レンズがテレ端でやや暗くなったのは気になる。1/2段程度だし一般のコンパクトデジカメよりはまだよいが、CCD感度が低いため少しでもシャッタースピードは速くしたいのだ。
撮影距離は通常モードでワイド端で10センチ、テレ端で80センチまで近寄れる。ワイド端ではもうシームレスマクロといっていい近距離だ。さらにスーパーマクロにするとワイド端で1センチまで寄れる。
CCDは1/2.7インチの400万画素から1/2.5インチの500万画素にグレードアップ。今年もっともいろんなデジカメで使われているCCDだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR