もう1本の標準ズーム「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」とも比較してみた。このレンズは、手ブレ補正機構を内蔵した人気レンズの1本で、最大の撮影倍率は0.2倍となる。同一条件で撮り比べた画像を見ると、予想通りマクロレンズ「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」のほうが描写力で大きく上回った。
意外だったのは、撮影距離による画角(写る範囲)の違いだ。「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」のズームのテレ端と60ミリマクロを比較した場合、1メートルより先の一般的な撮影の場合は、当然ながら、より望遠である「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」のほうが写る範囲が狭い。ところが撮影距離が短くなるにしたがって画角が広くなり、約60センチ以下になるあたりからは、「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」のテレ端よりも、「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」のほうが写る範囲が狭いという逆転が生じる。