型番だけをみると、HX92は「RDR-HX90」の後継、HX82は「RDR-HX70」と「RDR-HX90」の間を埋める製品のように感じるが、HDD容量や機能面では、それぞれ「RDR-HX50/HX70」のダブルチューナー版といえそうだ。RDR-HX90に搭載されていたHDMI端子、1125i/750pへのアップスケール機能は省略されているし、RDR-HX70まで搭載していたゴーストリダクションチューナーは、RDR-HX92Wだけが装備する。
そのほかの大きな変更点としては、2層メディアであるDVD+R DLのサポートが挙げられる。SPモードなら、1層メディアの約2時間に対し、約3時間37分のダビングが可能。録画時間は約1.8倍となる。CPRMには対応していないため、(DVD+Rなので今後も対応する可能性は低い)コピーワンス番組をダビング(ムーブ)することはできないが、現状においてはDVD-R DLもCPRM対応を果たしていないから、DVD+R DLがとくに不利だという訳でもない。
本体や付属のリモコンを見て疑問に感じたのは、2つのチューナーに関連する操作ボタンが見あたらないことだ。分かりやすさ重視のダブルチューナー製品である松下の“DIGA”「DMR-E220H/E330H」ですら、「レコーダー選択」というボタンが存在するが、RDR-HX92Wにはない。
RDR-HX92Wでは、ダブルチューナーをあくまで2番組同時録画用に位置付けているようで、そもそもチューナーやレコーダーの“切り替え”という考え方が存在しない。だからといって使い勝手がシングルチューナー製品と同じかといえば、そうではなく、たとえば1番組を録画中のとき、チャンネル操作でほかの放送局に切り替えることができる。2番組同時録画中でも、チャンネルアップダウン操作で録画中の2チャンネルを行き来する。解かってしまうと「なるほど」と思える使い勝手だ。
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