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Wチューナーで“おまかせ度”が増したスゴ録――「RDR-HX92W」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年05月20日 23時30分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 型番だけをみると、HX92は「RDR-HX90」の後継、HX82は「RDR-HX70」と「RDR-HX90」の間を埋める製品のように感じるが、HDD容量や機能面では、それぞれ「RDR-HX50/HX70」のダブルチューナー版といえそうだ。RDR-HX90に搭載されていたHDMI端子、1125i/750pへのアップスケール機能は省略されているし、RDR-HX70まで搭載していたゴーストリダクションチューナーは、RDR-HX92Wだけが装備する。

photo 「RDR-HX90/100」に搭載されていたHDMI端子は装備せず、D端子の出力はD2まで。デジタル音声出力は同軸と光の両方を備えている。テレビとオーディオコンポーネントの両方にデジタル接続する場合などは便利だ

 そのほかの大きな変更点としては、2層メディアであるDVD+R DLのサポートが挙げられる。SPモードなら、1層メディアの約2時間に対し、約3時間37分のダビングが可能。録画時間は約1.8倍となる。CPRMには対応していないため、(DVD+Rなので今後も対応する可能性は低い)コピーワンス番組をダビング(ムーブ)することはできないが、現状においてはDVD-R DLもCPRM対応を果たしていないから、DVD+R DLがとくに不利だという訳でもない。

ダブルチューナーを意識しない使い勝手

 本体や付属のリモコンを見て疑問に感じたのは、2つのチューナーに関連する操作ボタンが見あたらないことだ。分かりやすさ重視のダブルチューナー製品である松下の“DIGA”「DMR-E220H/E330H」ですら、「レコーダー選択」というボタンが存在するが、RDR-HX92Wにはない。

photo リモコンは2004年冬モデルとほぼ同一。HDDとDVDのユニット切り替えボタンはあるが、2つのアナログ地上波チューナーを切り替えるボタンはない。もちろん本体にもメニューにも、そのような機能は存在しない

 RDR-HX92Wでは、ダブルチューナーをあくまで2番組同時録画用に位置付けているようで、そもそもチューナーやレコーダーの“切り替え”という考え方が存在しない。だからといって使い勝手がシングルチューナー製品と同じかといえば、そうではなく、たとえば1番組を録画中のとき、チャンネル操作でほかの放送局に切り替えることができる。2番組同時録画中でも、チャンネルアップダウン操作で録画中の2チャンネルを行き来する。解かってしまうと「なるほど」と思える使い勝手だ。

photo 唯一ダブルチューナーを意識させるのがこの部分。録画中に「録画1」「録画2」のインジケータが点灯する

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