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» 2005年06月23日 04時44分 公開

産業用バーチャルリアリティ展:筋肉で語り、足で対話する最新インタラクティブ事情 (1/2)

東京ビッグサイトで「産業用バーチャルリアリティ展」(IVR 2005)が開幕した。展示会場には過去最大規模となる105社が出展しているが、中でもソリッドレイ研究所のブースは相当ユニークだ。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 東京ビッグサイトで「産業用バーチャルリアリティ展」(IVR 2005)が開幕した。“産業用”などというと、お堅いイメージを持ちそうだが、アミューズメントだって“産業”だ。IVR 2005には、人を楽しませるための仮想現実がたくさん展示されている。

 中でも、展示会場の入り口近くにブースを構えるソリッドレイ研究所は相当ユニークだ。会場に入ると、いきなり奇妙な光景に出くわすことになる。

photo スティックを振ると、ちゃんとドラムの音が聞こえる

 展示ステージの上では、両手にスティックを持った男性がドラムを演奏する“真似”をしていた。すると、後ろの大型ディスプレイでは、CGで作られた“骸骨”が男性の動きを真似るようにドラムを叩く。どうやらモーションキャプチャーのデモンストレーションらしいが、周囲にビデオカメラのような物は見あたらず、その代わり、デモンストレーターの腕にセンサーのようなものが付けられていた。

photo CGで作られた“骸骨”がドラムを叩く。もちろん、ドラムの音も聞こえる

 この製品は、ソリッドレイ研究所の新製品で「マッスルトーク」という。筋肉を動かすときに発生する微弱な電流(筋電位)を利用して、人間の動きをPCに入力する装置だ。

 「マッスルトークは、微弱な電流パターンを筋電位センサーで捉え、人体各部の動きをCG上に再現します。従来の位置情報を捉えるモーションキャプチャーに比べ、動きを反映するスピードが速いのが特徴です」(同社)

 脳から筋肉に命令を伝達するとき、流れる電流(筋電位)は、わずか数百マイクロボルトから数ミリボルト。微弱で、しかも高速なパルス信号のため、従来は高価な医療用アンプがなければ解析できなかったという。しかしマッスルトークは、「コントロールボックス内で、この高速パルスを増幅し、アナログ量に変換することで(PCに)簡単に取り込めるようにしました」。

 システム構成は極めてシンプルだ。PCとコントロールボックスは、一般的なUSBケーブルで接続されているだけ。ボックスのサイズは230(幅)×210(奥行き)×55(高さ)ミリとコンパクトで、重量は2.2キロほど。最大8つまでの筋電位センサーを接続できる。また、人の体に筋電位センサーを取り付ける際も、ゼリーなどの伝導体を使う必要がないという。

 お値段は、筋電位センサーが2つとコントローラ、専用ソフトウェア込みのキットで148万円だ。主に研究用途向けだが、アミューズメント用途に転用することも十分に考えられるという。音ゲーのコントローラにするには高価だが、デモを見ていると、けっこう楽しそう。

 「ホントは“マッスル”のイメージで、デモンストレーションは上半身ハダカでやる予定だったんですが、やっぱり……」。

 残念。挑戦してほしかった。

ホントに回るバーチャル空間

 こちらは、「スピンドーム900」という名前のドーム式スクリーンシステム。本体は電話ボックスほどの大きさがあり、中に立つと頭が球形のドームにすっぽりと収まるような格好になる。

photo 奥にあるのが「スピンドーム900」。手前のPC画面に表示している映像がドーム内にも投影されている
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