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筋肉で語り、足で対話する最新インタラクティブ事情産業用バーチャルリアリティ展(2/2 ページ)

» 2005年06月23日 04時44分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 さっそく入ってみると、視野をすべてカバーするようにバーチャル空間が広がった。ドームの上にあるプロジェクターと半球形のミラーを使い、ドームスクリーンに映像が投影される仕組みだ。

photo ドームに上にある半球形のミラー

 デモに使用していたのは、同社が提供するVR空間構築ソフト「オメガスペース」で作ったコンテンツ。レストランの店内の様子をCGで再現したもので、椅子やテーブルの間をウォークスルーできる。

 前進・後退は手元のレバーで行うのだが、腰の位置にあるバーを握りながら体をひねると、なんとスピンドーム900そのものが、水平方向に回転した。このとき、スクリーン内のバーチャル空間も同じ方向を動く。

 「バーチャル空間の中で、思った方向に向きを変えることができるので、今までにない臨場感を味わうことができます」

 なるほど。それで“スピン”ドームですか。

photo 同社サイトより
photo 全体像はこんな感じ(同社サイトより)

 気になるスペックは、プロジェクターの解像度が1920×1080ピクセル(スクリーン形状により、一部の画素は使えない)。輝度は500ルーメン。設置するには、1370×1370ミリのスペースが必要だ。価格は、「リーズナブルですよ。用途によってスクリーンを大型化することもできます。ご相談ください」だそうだ。

歩くと爆発?「タップトーク」

 最後に紹介するのは、「タップトーク」。床面に投影した映像の上を人が歩くと、映像が反応して変化する「インタラクティブ床面スクリーン」だ。

photo 床に映像を映し出し、足が上にくると映像が変化する

 たとえば水面の映像では、足をついた場所から波紋が広がる。ボールが転がっている映像でボールを蹴る真似をすると、ボールが勢いよく飛んでいく。真っ黒い映像の上を歩いていると、足下が爆発するなんていう「どっきりコンテンツ」まであった。

 人の動きを検知するのは、天井に設置した赤外線カメラだ。「映像の上を赤外線ライトで照射していて、人が通ったときに起きる赤外線の乱反射をカメラが検知します。これをトリガーにして、PC上でリアルタイムにエフェクトをかけるわけです」(同社)。

 天井を見上げると、いくつもの赤外線ライトとカメラがある。しかし、それに気がついたとしても、床の映像がいきなり変化するとは思わない。何も知らずに通りかかったら、驚くこと請け合いだ。

 「たとえば壁面のポスターなどは、絵柄にインパクトがないとなかなか見てもらえないものですが、タップトークは通行人を“引きつける”ことができます。昨年末に発売しましたが、やはり広告用途やショウルームの演出などに導入されるケースが多いですね」

photo 足や手を出すと波紋が広がる「水面」コンテンツ。このほかにも6種類のコンテンツを用意しているが、オリジナルコンテンツの作成にも対応可能だ

 ちなみに、東京ドームシティ プリズムホールで夏休みに催される「NARUTO 忍者ドーム'05」という子ども向けのイベントでタップトークが使用されるらしい。チェックしないと乗り遅れるってばよ。

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