日本ビクターは7月7日、天然木ハウジングにドライバーユニットを直接固定するダイレクトマウント構造を採用したステレオヘッドフォンの新フラグシップモデル「HP-DX1000」を発表した。価格はオープンプライスだが、店頭では10万5000円前後になる見込みだ。発売は7月15日。
ハウジングは、響きの良さと軽さを兼ね備えたラジアタパイン材の無垢天然木から削り出したもの。ハウジング内にはスピーカーのエンクロージャー(キャビネット)に相当する円筒形の音響室を形成し、これにドライバーユニットを直接固定する“ダイレクトマウント構造”とした。また、ハンガー部やスライダー部にも、軽量ながら高い剛性を持つマグネシウム合金やジュラルミンを採用するなど軽量化を図った。重量は380グラムだ(コード含まず)。
「構造としてはスピーカーと同じ。不要な振動や共鳴を抑えるとともに、自然な響きや余韻と合わせ、従来のヘッドフォン再生の枠を超えた広い音場感と高品位の音楽再生を実現する」(同社)。
さらに、スピーカーに採用されているアコースティックレンズ(音響レンズ)をヘッドフォンにはじめて採用。二枚の音響レンズの間隔と穴径を微妙にずらすことにより、ドライバーユニットから耳に伝える直接音と間接音を最適にチューニングしている。
搭載するユニットは、50ミリ径の「ワイドレンジドライバーユニット」。磁気エネルギーを最大限に生かすため、「ボビン巻ボイスコイル」を採用したほか、トッププレートとヨークに銅メッキを施し、電流歪を低減。また最大磁気エネルギー積を約30%(同社比)アップさせた高磁力ネオジウムマグネットにより、密度の高い中低域再生と高い解像感を実現したという。再生周波数帯域は4〜30000Hz。そのほかの主な仕様は下記の通りだ。
製品名 | HP-DX1000 |
---|---|
型式 | 密閉ダイナミック型 |
ユニット径 | 50ミリ |
再生周波数帯域 | 4〜30000Hz |
定格インピーダンス | 64オーム |
出力音圧レベル | 102デシベル/1ミリワット |
最大許容入力 | 1500ミリワット(IEC規格) |
コード | 布巻き3.5メートル(7N-OFC、6.3ミリ径)24金メッキステレオ標準プラグ付き |
質量 | 380グラム |
価格 | オープン |
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