5月に販売が開始された東芝のホームシアタープロジェクター「TDP-MT700J」は、待望とも言える720p対応DLP機だ。
“待望”とは、東芝ブランドとして実に2年半ぶりの家庭向けDLPプロジェクターであると同時に、低価格の高画質DLPとしてシリーズ前回に紹介したベンキュージャパンのPE7700よりも、さらに5万円以上安い実売価格を実現しているからだ。
ベンキュージャパンのPE7700とともに、液晶プロジェクターからのステップアップを狙うユーザーにとっての現実解としての期待されるTDP-MT700Jの実力を、PE7700との比較を交えながらお伝えしよう。
既にプロジェクターに興味を持つユーザーの間では、TDP-MT700JとPE7700が同一ハードウェアではないか? との噂があるが、正確に言えばこれは間違いだ。
東芝によると、TDP-MT700JのハードウェアをBenQから調達している事は間違いなく、仕様も非常に近いものにはなっているが、いくつかの変更点があり、異なる絵作りになっているという。また、実際に試用してみたところ、ファームウェアの仕様においていくつか異なる点も見受けられた。
入力端子、明るさ、レンズ焦点距離、投影角度などは両機種で共通。レンズシフト機能はないため、レンズセンター正面が画面下端中央になり、異なる方向に投影する場合はデジタルキーストン補正をかける必要がある。2.9メートルで100インチを投影可能な1.3倍ズームレンズを備える。動作音もほぼ同じで、ランプ出力を下げた状態であれば、さほどファンノイズが気になることはない。
操作周りのレイアウトもほとんど同じで、外観上の違いは筐体デザインとファロージャのI/P変換チップDCDiを搭載するロゴが異なる程度である。
では何が違うのか?おそらく比較されることが多いだろう両者の違いについて、まずはまとめておく事にしたい。
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