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HD2+採用DLP機が35万円弱――BenQホームプロジェクター「PE7700」レビュー:劇場がある暮らし――Theater Style(1/4 ページ)

» 2005年06月24日 00時41分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 このところ新製品の話題に乏しかった家庭向けフロントプロジェクターだが、ベンキュージャパンから発表されたホームシアター向けフロントプロジェクター「PE7700」は、HD2+採用の本格仕様ながら35万円を切る価格レンジで登場して話題を振りまいている。先日の発表会では30万円がターゲットとの発言も飛び出しており、将来的にはさらに低価格化が期待できるかも知れない。

 北米では家庭向けDLPベンダーの一角として一定の地位を築いている同社の最新プロジェクターをチェックしてみた。

photo ホームシアター向けDLPフロントプロジェクター「PE7700」

最新の720P対応DLPを低価格で

 本機の一番の特徴は、なんといっても搭載されている映像チップにある。Texas Insturuments(TI)のHD2+は720P(1280×720ピクセル)の解像度を持つDMD素子HDシリーズの最新版だ。いくつかの高級DLPで採用されたているHD2+にはDarkChip 3というコントラスト向上技術を盛り込んでいるが、本機にはDarkChip 3は盛り込まれていない。

 低価格の720P対応DLP機は、これまで同じHD2+を採用するシャープの「XV-Z2000」しか存在しなかった。実勢で35万円を切る価格帯での登場した本機は、XV-Z2000と同価格帯のライバル製品ということになる(ただし、5月に東芝からも実売で30万円を切る720P対応DLP機「TDP-MT700J」が登場した)。

 なお、本製品は現在、一部のAV専門店のみに出荷されているが、今後は取り扱い店の数を増やす予定という。詳しくは同社のWebページなどを参照して欲しい。

 また、ベンキューには高級機としてPE8000番台のラインナップも北米向けで存在する。ハイエンドの8000番台に対して、PE7700は中級機という位置付けだ。8000番台の製品には、まだHD2+を採用した製品が存在しないが、今後HD2+機を投入した際には日本での販売も検討しているという。

 さて、ではPE7700は、中級機としてどのような点をコストダウンしているのだろうか?

 まずレンズシフトがない。本機はレンズセンターが画面下端になる設定で上方向に投写される。これ以外の条件で設置する場合、上下14度のキーストン補正を行う必要がある。

photo PE7700の上面。レンズシフトは装備されていない
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