PCレスで音楽ダウンロード＆活用――オンキヨー「NES-1A」：レビュー（3/4 ページ）

[渡邊宏，ITmedia]

　購入した楽曲は本体HDDの「ダウンロードフォルダ」に収納される。ホームオーディオの一部として利用するならそのまま再生して楽しめばいいが、それだけではつまらない。せっかくメモリースティックのスロットを備えているので、今回は購入した楽曲をメモリースティックへ転送し、PSPで聞いてみることにした。

　購入した楽曲をメモリースティックへ転送するには、「HDDジュークボックス」あるいは再生中の画面でリモコンの「転送」ボタンを押せば、選択した曲を転送できる。非常に簡単だ。

NES-1Aのメモリースティックスロット

リモコンに「転送」ボタンが用意されているので、操作に迷うことはない

　メモリースティックへの転送については、アルバムあるいは曲の単位で行う仕様となっており、フォルダ単位で転送できない。つまり“「ダウンロードフォルダ」をまとめて転送する”ことができない。しかも、転送の度に「読み込み中です」というダイヤログが必ず出現し、そのたびに数秒待たされるので、ダウンロードフォルダから多くの曲を一度に転送しようとするとかなりの手間になる。

転送中の画面

転送中にはこの「読み込み中です」のほかにも、「ロード中です」というメッセージが頻繁に出現する。

　メモリースティックの種類にも注意が必要だ。メモリースティックのWebサイトでも注意書きされているように、メモリースティック PRO／PROデュオはATRAC3／ATRAC3plusのコンテンツを利用できない。ANY MUSICで配信されている楽曲はATRAC3形式なので、PSPで音楽を持ち出す際に使えるのは、PROではない「メモリースティックデュオ」となる。

上からPSP標準の32Mバイトメモリースティックデュオ、128Mバイトのメモリースティックデュオ、256MバイトのメモリースティックPRO デュオ。本製品で購入した音楽を持ち出すつもりならば、普通のメモリースティックデュオを購入しよう

　最初筆者はこれに気が付かず、普段PSPで使っている256Mバイトのメモリースティック PRO デュオに転送ができずにずいぶんと悩んでしまった。気が付いてメモリースティックデュオを買いに出たが、現在メモリースティックデュオは128Mバイトの製品までしか販売されておらず、「音楽も写真もゲームデータも1枚のメモリースティックデュオに」と考えると、どうしても容量が足りない。

　メモリースティックの仕様といってしまえばそこまでかも知れないが、大容量のメモリースティックデュオについてはPROだけしか販売されていない状況を考えると、どうも納得がいかない。PRO／PROデュオがATRAC3／ATRAC3plusの楽曲データを扱えるようになるか、大容量のメモリースティックデュオが発売されればいいのだが……。

　メモリースティックデュオに転送が完了すれば、PSPで楽しめる。「HOME」キーから「ミュージック」を選択し、好みの曲を選択するだけ。ジャケット画像も曲と同時に転送される。バリューパックに付属しているリモコン（PSP-140）を使用すれば、本体をバックの中にしまっていても再生／停止、早送り／早戻し、音量調節などの基本操作が行える。iPodなどに比べれば本体サイズは大きいが、ポータブルオーディオプレーヤーとしても十分な機能を持っているといえる。

本製品で購入した楽曲をPSPで再生