前編では、強化された予約録画機能や「ネット de ナビ」など、「RD-XS57」と「RD-XS37」共通の機能について触れた。今回は、DVDへのダビング性能、D1解像度での録画が可能になったLPモードの画質評価、そしてRD-XS57固有の機能であるスカパー!連動やHDMI出力などを検証していこう。
RD-XS37/57のDVDドライブは、RDシリーズとしては初めて2層メディアのDVD-R DLをサポートした。DVD-R DLへの書き込み速度は4倍速だが、メディア側のCPRM対応が遅れている関係もあって、コピーワンス番組のムーブには対応していない。また従来モデル(RD-XS46/X5など)と比較するとDVD-RAMの書き込み速度こそ最大5倍速に据え置かれているものの、DVD-Rは最大16倍速、DVD-RWも最大6倍速にそれぞれ高速化されている。
なお、宣伝文句としては「世界最速105倍速」なんていう最低画質モード(MN1.0)によるダビング速度も表記してはいるが(個人的にはどうでもいいと思っている)、Webサイトではきちんと一般的なPC表記でのメディアごとの最大書き込み速度を掲載している。この姿勢は評価したい。
最終的にダビングに関連することなのでここで触れておくが、DVD-R DLにぴったり収まるように録画するため、録画予約時に自動ビットレート設定機能も使えるようになった。もちろん、従来の片面メディア、または片面メディア2枚にぴったり収めるための設定もある。
ダビング時に「静音モード」も選択可能になった。DIGAでお馴染みの機能だが、書き込み速度を抑えることでメディアの回転速度を落とし、ダビング時の動作音を低減する機能だ。また意図的に書き込み速度を落とし、DVDメディアへの書き込み品質を向上させるといった使い方もできる。
コピーワンス番組のダビングに関しても、大きく自由度が増した。プレイリストを利用したムーブが可能になり、レート変換ダビングも可能になった。BSデジタル放送などで高画質を期待して高ビットレートで録画したものの、内容が期待はずれだったのでDVDへはSPモードで……なんていう使い方も可能になったわけだ。
ダビング時のユーザーインタフェースは基本的に変更されていない。「編集ナビ」からは複数の番組(タイトル、チャプター)の一括ダビングが可能で、「見るナビ」からは1番組ずつのダビングが可能だ。
編集ナビから一括ダビングではなく「DVD Video作成」を選択すれば、複数番組を選択してDVDビデオの作成をファイナライズまで一気に行える。ただしメニュー作成時にR1用のエンコーダを利用するのか、R1での録画とは並行できない。また、作業中は録画済み番組の再生も行えないといった制限がある。基本的には一括ダビングを利用して、ファイナライズ作業は別途行ったほうが快適に利用できるだろう。
DVDビデオとしての動作も細かく設定できる。再生開始時に“メニューを表示するか/最初のタイトルを再生開始するか”、タイトル再生終了時に“次のタイトルを再生するか/メニューに戻るか”、最終タイトル再生後に“再生を終了するか/最初のタイトルから再度再生するか/メニューに戻るか”など、PCのDVDオーサリングとほぼ同等の設定が可能だ。ネット de ナビを利用すれば、PCから任意の画像をメニュー背景に登録できるなど、こうした点は“いかにもRD”と思わせる。
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