松下電器産業のデジカメ“LUMIX”の新シリーズ第1弾が「DMC-LX1」である。昨年ブレイクした「DMC-FX7」やその後継機「DMC-FX8」から、大型液晶や手ブレ補正機構のメリットを受け継ぎつつ、ワイドズームという新たな価値を加えている。
ワイドズームとは、標準的なズームレンズよりもさらに広い範囲が写るレンズのこと。ワイド側の焦点距離が35ミリ換算でおよそ28ミリ以下のレンズを指すと考えていい。その利点は、広大な風景や巨大の建築物などを広々とした構図で撮れることや、室内などの狭い場所を余裕を持って写せることなどだ。また、遠近感がより強調されるので、肉眼よりも迫力のある画面構成を作りやすい。
これまでに出たコンパクトボディのワイドズーム機としては、リコー「Caplio」シリーズを筆頭に、キヤノン「PowerShot S60/S70」、富士写真フイルム「FinePix E510」などがある。ただしDMC-LX1のワイドズームは、これらのモデルとはちょっと違う。
画面のアスペクト比が、コンパクトデジカメで一般的な4:3ではなく、16:9という横長比率のワイドズームなのである。つまり、横または縦に細長いワイド写真を撮れる。このことがDMC-LX1の個性であり、いちばんの魅力だ。
ちなみに、すでに生産は完了しているが富士写真フイルムの「FinePix F710/F810」でも、同じように16:9のワイド撮影を楽しめる。ただしFinePixでは画面の上下をカットすることでワイドモードを実現していたが、DMC-LX1の場合はCCDそのものが16:9のワイド比率になっている点が大きく異なる。
DMC-LX1で撮ったワイド画像は、ワイド液晶を搭載したPCやワイドテレビなら、ほぼ画面いっぱいに見られるが、一般的な4:3のディスプレイでは上下が空いてしまう。また、A4やL判に印刷する場合も、用紙の上下に無駄な余白が生じる。
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