一方、十字ボタンに割り当てられた機能は、これまでの他のLUMIXとほぼ共通である。十字の上を押すと、露出補正、オートブラケット、ホワイトバランスの微調整の各画面が順に表示され、十字の左ではセルフタイマー、右ではストロボモード、下ではクイックレビューをそれぞれ選択可能だ。
そのほかの機能としては、848×480ピクセルのワイドVGAに対応した動画モード、静止画から動画を作るコマ撮りアニメ機能、最短5センチのマクロモード、14種類を選べるシーンモードなどがある。
撮像素子には、1/1.65インチ有効840万画素CCDを採用する。アスペクト比16:9で撮影した場合には有効画素数がフルに使われ、3:2では700万画素相当、4:3では600万画素相当になる。
画質は、彩度やシャープネスが適度に強調されていて見栄えがいい。画質調整メニューから、コントラスト/シャープネス/彩度/ノイズリダクションの4項目をそれぞれ±1段にカスタマイズもできる。
画像を拡大表示すると、暗部を中心にざらざらとしたノイズが見られ、感度を高めるほどそのざらつきは増える。本モデルに限らず、多くの高画素コンパクトデジカメに共通した悩みである。とはいえ、ディスプレイ上で画像を拡大表示したり、A4やA3程度に大きく印刷しない限りは、さほど気にならない。多少でもノイズを抑えたい場合は、画質調整のノイズリダクションを「高」に設定したり、RAWモードを使用したりすることで、わずかではあるがノイズを減らせる。
全体としての感想は、ボディのホールド性に不満があるものの、ワイド撮影の楽しさはその弱点を補って余りある魅力だと感じた。ちなみに私は、今のところワイド液晶やワイドテレビを持っていない。しかしDMC-LX1を購入したら、きっと欲しくなるに違いない。メーカーの戦略にまんまと乗せられたようで、少々くやしいけれど。
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