次に文字入力を試してみよう。PA-301のウリにもなっているのが携帯電話と同じスタイルの文字入力だ。英数や“かな”の切り換えは「MODE」ボタンで行う。受光部のLED表示がわかりやすい。
実際にエディタを起動して文字入力してみると、PCのFEPを使えることもあって、むしろ携帯電話より早く入力できるくらいだ。「MODE」ボタンや「あ→ぁ A-a」ボタンで入力する文字の切り換えや後変換も可能。携帯電話に慣れている人なら、何の抵抗もなく使えるだろう。
同様にプレステ2の操作と文字入力も可能だ。「BBユニット」などにバンドルされるソフトウェア(キーボードのドライバ)が必要になるが、これでオンラインゲームのチャットでも携帯電話スタイルで文字入力ができる。ケータイ入力は得意だけれど、キーボードが苦手という人には良いアイテムかもしれない。
顔文字を一発入力する(^o^)ボタンもある。これを押すと、受光部側で顔文字になる文字列(記号)に変えて連続入力する仕組み。顔文字は7種類あり、顔文字が表示されたあとにもう一度ボタンを押すと、一旦文字列を消してから次の顔を入力する。つまり、FEPに登録した場合と同じように使用できるわけだ。
もちろん、PCのFEPを使えるのだから、辞書に登録してある顔文字を呼び出せばいいのだが……(^o^)ボタンがあること自体がメーカーの遊び心なのだろう。とりあえず、面白いので良しとする。
「InterNet」ボタンを押すと、Windowsの「ファイル名を指定して実行」を使って「Internet Explorer」が立ち上がる。ダイアログを開き、「iexplore」という文字列を入力する手順を受光部側で自動的に実行するわけだ。
IEの操作に関しては、よく考えてボタンを配置しているという印象を受ける。「戻る」「進む」「更新」などはボタン一発。「Fn」キーと組み合わせればブックマークの呼び出しや履歴表示、全画面表示も行える。「検索」ボタンは、最初検索サイトを表示してくれるのかと思っていたが、「Ctrl」+「F」(画面内検索)だった。
文字入力やWebブラウズに関する限り、ボタン配置は非常に良く考えられていて、慣れると結構快適に使える。HID準拠デバイスとして動く汎用性の高さも魅力だ。
ただ、ターゲットが“リビングルームPC”というなら、Webブラウザだけではなく、ボタン1発で録画した番組の一覧が表示できたり、DVDプレーヤーが立ち上がるといった機能が欲しいところ。MediaCeneter PCやTVキャプチャーボードにバンドルされるリモコンと比べてしまうと物足りない印象を受けるのも事実だ。PA-301は、良くも悪くも汎用的な製品といえる。
なおクイックサンは、携帯電話をPC用マウス/キーボードとして使用できるようにするシステム「Lipii」を7月末に発表した。これは、FOMAなど赤外線ポートを持つ携帯電話に専用のJAVAアプリを導入し、PCの操作が行えるというもの。ただ残念ながら、現在販売されている「PA-301」の受光部は携帯電話に対応できない。
同社によると、「プログラムの書き換えなどで対応するのは難しく、既存製品の受光部を使って携帯電話からPCを操作することはできない」という。ただし、「今後発売するネットりモコンには対応できる受光部をバンドルする可能性がある」とも話していたので、どうしても携帯電話を使いたいという人は、もう少し待つのもいいかもしれない。
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