三菱電機ブースの見所は、DLNAとi.Linkのネットワークを繋いだ近未来のホームネットワークだ。もっとも、まずはブースの入り口に鎮座している巨大なドームのほうに目がいくかもしれない。
「ドーム型シームレスマルチプロジェクタ映像表示システム」の直径は3メートル。周囲には計6台の液晶プロジェクターを設置し、Open GLの高解像度3D CGを映し出している。ドームの前に立つと、目の前はほとんど別世界だ。
同社では、ビデオゲームやCAD、シミュレーションといった分野に向けてドーム型映像表示システムの製品化を検討中だ。「プロジェクターを追加して、さらに高解像度化することも可能だ」(同社)。
一方、ブース中央のプレゼンテーションステージでは、近未来のホームネットワークを想定したAV/ITシステムのデモンストレーションが行われていた。まずはDLNA 1.0準拠の液晶テレビ(クライアント)と小型DVDプレーヤーのようなサーバでコンテンツ伝送。さらにドメインゲートウェイを介してi.Linkネットワークと接続し、別途用意されたホームサーバのハイビジョン映像を液晶テレビに映し出した。ユーザーから見ると、家中のストレージをシームレスに利用できるというわけだ。
同社のi.Linkネットワークは、UIを同時に伝送できるのが特長で、デモンストレーションでは配信コンテンツのシーン検索画面をネットワーク経由で別の部屋にあるテレビに映し出すことができる。また、昨年と比べて著しく進歩したのが伝送速度だ。
「去年は、i.Linkネットワークで伝送できるMPEG-2がSDクオリティだった。しかし今年はHDレベルに進歩して、2本同時に伝送できるようになっている」(同社)。
ただし、i.Linkの伝送距離では家をまるごとカバーすることはできない。そこでイーサネットにブリッジし、伝送距離の延長とDLNA対応機器との相互運用性を同時に実現した。
このほか、リビングルームのテレビから別の部屋へIPテレビ電話をかけるデモも行われた。こちらはUOPFで検討を進めているM2M(Mono to Mono)リアルタイム接続によって実現しており、インターネットを介してセキュアにほかのユーザーと通話が可能。リビングルームのソファに腰掛けて、ハイビジョンテレビで友達とTV電話なんていう時代も近いのかもしれない。
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