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iTMS-Jでミュージックビデオを買ってみたビデオ購入(2/2 ページ)

» 2005年10月14日 19時33分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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画面サイズはソコソコだが、画質は上々

 今回はU2の「Vertigo」とSum41の「The Hell Song」を購入してみたが、ファイルサイズはVertigoが17.2Mバイト、The Hell Songが14.6Mバイトだった。光接続までもいかなくとも、ブロードバンド環境ならばダウンロードにそうストレスを感じる容量ではないだろう。

 配信に用いられているファイル形式はMPEG-4(拡張子は .m4v)で、「Vertigo」についてはiTunesのプロパティからオーディオ部分のビットレートは128kbps/サンプルレート44.1kHzであることが確認できた。ダウンロード購入したファイルはQuickTime Playerでも再生可能なので、Windows版(バージョン 7.0.3)を利用しての詳細を見てみたところ、ビデオ部分は解像度320×160ピクセル/フレームレート 29.97fps/データレート 744.14kbpsであることが確認できた。

photo iTunes 6で確認した「Vertigo」の詳細
photo QuickTime Playerで確認したVertigoの詳細

 同時に購入したThe Hell Songでは、オーディオがビットレート128kbps/サンプルレート 44.1kHz、ビデオが解像度320×240ピクセル/フレームレート 30fps/データレート 584.93kbpsであることが確認できた。VertigoとThe Hell Songでは解像度が異なっていたが、これはもとのビデオクリップの解像度が異なるためと想像される。

photo こちらは「The Hell Song」の詳細。解像度が320×240ピクセルであることが分かる

 iTunesのプレイリストに音楽と購入したミュージックビデオを混在させることも可能だが、「音楽とビデオを同じプレイリストに入れてもいいですか」と確認のメッセージが出る。iTunesで再生する分には問題ないのだが、音楽とビデオが混在したプレイリストを既存のiPodに転送してもビデオは転送されないので、その注意を促すためかと思われる。

photo 確認を促すメッセージ。物は試しとiTunes 6で音楽とビデオを同じプレイリストに混在させてiPod nanoへ転送させてみたが、ビデオは転送されなかった

 配信された映像のクオリティは高く、非常に滑らかでブロックノイズやジャギーも見あたらない。iTunes上での操作は音楽と同じ感覚で行えるが、デフォルトの再生場所はアルバムアートワークの表示場所と同じ画面の左下であり、環境設定でフルスクリーン表示もできるが、解像度の高いPCのディスプレイで視聴する限りでは迫力のある映像が楽しめるとは言い難い。

photo iTunesの左下、アートワークの表示場所にビデオも表示される

 iPodへ転送するという用途があるほか(第5世代iPodで再生できるのは320×240ピクセル/MPEG-4 30fpsあるいはH.264 30fpsが上限)、ネットワークで配信されると言うことを考えれば、1ファイルを20Mバイト程度に抑えられるこの解像度は妥当だろう。それに、「第5世代iPodを利用して、購入したミュージックビデオを家庭用テレビに写して楽しむ」という用途を考えれば、必要十分なクオリティであるという考え方もある。

 動画再生に対応したiPodがまだ登場していない状況でiTMS-Jからのビデオコンテンツ提供のすべてを語ることはできないが、現時点では邦楽のミュージックビデオは見あたらず、“iTMS-Jならでは”という特典映像などもない。「コンテンツは追加され続ける」と米Apple幹部もコメントしているが、一刻も早いコンテンツの充実を期待したいところだ。

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