ほかにも背面の各種ボタンの凹凸がはっきりし、特に十字キーは出っ張りが大きくなって押しやすくなった。
メニューのデザインやインタフェースは従来と相変わらず。露出補正もWBもISO感度もメニューを介して操作する必要がある上、メニュー操作のレスポンスも速いわけじゃないので、あまり楽しいもんじゃない。フルオート中心のカメラとはいえ、次はユーザーインタフェースの進化を望みたいところだ。
例えば、今回スライドショーボタンが新設されて再生時にスライドショーを実行できるのだが(液晶モニターがきれいになったのでスライドショーを楽しみましょうということらしい)、このボタンは撮影時は何の仕事もしてないわけで、これを使えば撮影時の効率を向上させることも可能なはずだ。
バッテリーは従来と同様、インフォリチウムTタイプ。薄型軽量ながらCIPA規格で約240枚の撮影が可能だ。メディアはメモリースティックDuo。ほかに58Mバイトの内蔵メモリが用意されている。本体には充電器が付属するが、クレードルは別売り。コストダウンのためだろう。
動画は従来と同じMPEG-1。VGAサイズで約30fpsの撮影が可能だ。でもいつまでもMPEG-1じゃないだろうという気はする。そろそろMPEG-4に移行して欲しいところだ。
肝心の画質だけれども、AWBの効きが弱くなったことや、時々露出補正をかけたくなる以外は悪くない出来。鮮やかだけど発色はあっさり系で色もコントラストも濃すぎず、シャープネスも強すぎない。こってり系が好きな人には不満もあるだろうが、これはこれで良い感じだ。
これでサイバーショットTも一段階進化し、魅力的なモデルとなったのは確か。なにしろ薄くて起動は高速でバッテリーの持ちもそこそこあって手ブレ補正もついててちょっと暗いとこだと素直に増感してくれてマクロにもそれなりに強くて画質も悪くなく画面もでかくてきれいなのだ。
そう考えると常時携帯タイプとしていい製品だし、見た目もなかなかカッコいい、実際、これが手元にあるとつい持って出かけたくなる魅力がある。この年末、毎日持ち歩ける薄型デジカメを探しているならこれを候補に加えるべきだ。
そんなわけで、細かいつっこみどころは多々あれど、久々にヒットしそうな製品である。
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