東芝は、DVDレコーダー「RDシリーズ」のユーザーを対象とした「番組宣伝・情報提供サービス」のトライアル結果を公表した。このトライアルは、録画機の画面にテレビ番組や関連イベントの宣伝を掲載し、“録画予約に至ったかどうか”で広告効果を測るユニークな試みだ。同社iバリュー クリエーション事業部、企画・業務担当グループの中村太郎グループ長と、デジタルAV事業部DAV商品企画部の片岡秀夫氏に詳しい話を聞いた。
「おすすめサービス」は、今年の春モデル「RD-XS37/57」から採用されたネットワークサービス(関連記事)。「iNET」(インターネット経由のEPG)で録画予約を行ったときに発生する検索カウントをサーバ側で集計し、番組の人気ランキングのほか、録画履歴が似ているユーザーが予約した番組を“おすすめ番組”として紹介してくれる(個人情報は取得していない)。
そして8月に実施した「番組宣伝・情報提供サービストライアル」では、「おすすめサービス」のメニューに「とっておき広場」を新設。アニメ「交響詩篇エウレカセブン」の番組宣伝や、バンダイチャンネルが実施した無料VoD配信イベントに関する情報をワンパックにして配信した。ユーザーは、番組宣伝のページから録画予約画面に移動できるため、ユーザービリティの向上も期待できる。
「交響詩篇エウレカセブン」は、MBS/TBS系列で放送中の人気アニメだ(公式サイト)。熱心なファン層が多く、評価も高いものの、「日曜日の朝7時から放送しているため、視聴率の点では不利」と片岡氏は指摘する。
今回のトライアルでは、すべてのユーザーに情報が配信されたわけではない。DVDレコーダーの録画予約履歴をもとに、過去一週間で「アニメ・特撮」ジャンルの番組を予約録画したユーザーだけに情報を配信した。対象になったユーザーは、おすすめサービス利用者全体の6割。つまり、ユーザーの嗜好を反映した――逆の立場から見ると、ユーザーを絞り込んだプロモーションということになる。なお、アニメ・特撮を録画していないユーザーに対しては、ドラマ「電車男」の情報だけが配信された。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR