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RDシリーズのデジタル放送対応スタンダード「RD-XD91」を試すレビュー(2/4 ページ)

» 2005年12月20日 20時33分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 あわせて、リモコンも大きく変更された。ナビ機能統合や、再生操作キーと数字キーを兼ねるといった新しい試みでキー数を削減。カバー内のボタンをなくして、見た目も操作性もすっきりとした。兼用となった再生操作キーと数字キーもユーザーが切り替えるのではなく、原則として操作の必要性に応じて自動的に切り替わるため、ユーザーはとくに意識する必要がない。もちろんリモコン自体はシンプルと呼ぶにはほど遠いのだが、4方向ボタンとその周囲に使用頻度の高いキーを集中させたことで、従来のリモコンに比べて大幅に使い勝手は向上した。ページ単位のスクロールなどもより直感的に操作できるようになっている。

photo 4方向ボタンの外側にさらに4方向ボタンが配置され、外側のボタンがページ単位でのスクロールと非常に分かりやすくなった。ボタン数も操作性を犠牲にせずに大きく減らされ、従来の物よりずっとすっきりとしている

ハイビジョン時代の情報量を手にした新GUI

 新しいGUIは、RDシリーズのGUIを基本的には継承しつつ、デザインを同社の薄型テレビ「face」シリーズやAVノートPC「Qosmio」のテレビ録画視聴ソフトで使われているイメージに変更した。また、見た目だけではなく、メニュー構造も大幅に整理統合。もちろんマニアックな使いこなしが可能である点も継承されているが、リモコンには「カンタロウ」で採用されていた「終了キー」が追加されるなど、より分かりやすくなった。

 従来4つであったナビ機能は「番組ナビ」と「録るナビ」が統合され、3つになった。予約録画の管理機能である「録るナビ」はEPG非搭載時代の名残ともいえ、録画予約をEPGから行う場合は、単に録画予約一覧の意味しかもたなかったので、統合されて当然というところだろう。また設定メニューもクイックメニューから呼び出す形に変更され、リモコンからも削除されている。

 RDシリーズの特徴である「DEPG」は、従来も地上波アナログ放送とBSアナログ放送、スカパー!の番組表を同一画面上で表示可能としていた。そしてRD-XD91では、BSアナログ放送がデジタル放送に置き換わった形になり、地上波アナログ放送/デジタル放送/スカパー!の番組表を混在して表示できる。もちろん放送波ごとの個別表示や絞り込み表示も可能で、番組表の表示中にリモコンの数字ボタンを押すだけで切り替わる。

 番組表の一覧性という点では、「最大4時間/8チャンネル表示」と従来のRDシリーズから変更ないものの、ハイビジョン対応テレビへの接続を前提にしてフォントサイズなどの見直しが行われ、4時間表示でも1時間枠の番組で最大10文字、30分枠の番組でも最大4文字が番組名として表示されるようになった。番組の内容が把握しやすい。

photo 番組表の4時間表示。番組名が把握しやすくなった
photo こちらは1時間表示

 録画予約も統合された。地上波アナログ放送でもデジタル放送でも、録画予約画面は基本的に同一。従来の「W録」機と異なるのは、「R1」「R2」と呼ばれていた2つの録画機能が、デジタル放送専用の「TS」と、アナログ放送もデジタル放送も録画できる「VR」(MPEG-2)に置き換わった点だろう。録画予約一覧も一元化されており、アナログ/デジタル放送の録画予約はもちろん、通常予約とおまかせ自動予約もすべて一覧表示可能。具体的にどの番組が録画されるのか、すぐに把握できるのはありがたい。

photo 録画予約一覧は、アナログ/デジタル放送の区別なく、通常予約とおまかせ自動録画予約を一覧可能。録画予約の画面も同じで、デジタル放送では「TS録画」が指定できる点だけが異なる

 「見るナビ」(録画番組一覧)にも変更がある。録画済み番組のサムネイル一覧が1画面に6番組(3行×2列)という点は従来のRDシリーズと同じだが、リスト表示では2列×11行表示で1画面に22番組になった。従来モデルは3列×8行表示の24番組表示だったため、一覧性はわずかに落ちたことになるが、1番組あたりの表示文字数は7文字から17文字へと大幅に拡張され、番組名を容易に確認できる。また、リモコンのキー配置変更によりページ間移動がより直感的になったり、フォルダからルートへの移動が1キー操作で可能になるなど、操作性も改善された。

photo 「見るナビ」のリスト一覧は、非常に見やすくなった

より柔軟性が増した予約録画機能

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