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RDシリーズのデジタル放送対応スタンダード「RD-XD91」を試すレビュー(4/4 ページ)

» 2005年12月20日 20時33分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 録画機能という点では、「カンタロウ」で先に搭載された「マジックチャプター分割」と「本編自動チャプター分割」機能も搭載された。注目は後者で、アナログ放送の録画に限定されるものの、音声信号の切替や映像の切替を検知して、番組の本編とCMの境目と思われる部分にチャプターを自動設定してくれる。CM部分はチャプター名が「CM」になるのもユニークだ。もちろん、完全に本編とCMを区別できるものではないが、試用してみた限り精度は高い。CMをカットしてダビング、あるいは再生時のCM飛ばし再生など、結構便利に使える機能だろう。なおこれらの機能はフラッグシップとなる「RD-X6」には搭載されていない。

photo 音楽番組を「マジックチャプター分割」と「本編自動チャプター分割」を有効にして録画した例。CM部分はチャプター名が「CM」となっているのが分かる。この例では確実にCM部分を検出してくれた
photo 録画予約の詳細設定で3種類の自動チャプター機能のON/OFFができる。ちなみに「録画のりしろ」とは、地域によっては秒単位で遅延の発生するデジタル放送の確実な録画のために、録画の開始、終了時間に5秒のマージンを追加する機能だ

統合された操作性が魅力のデジタル放送対応のDVDレコーダー

 まとめの前に画質面に触れておくと、TS録画に関しては競合製品がそうであるように、放送波を直接視聴した場合と区別が付かない。MPEG-2録画の傾向は従来のRDを継承しており、どちらかといえば“こってり”とした感じの発色だが、基本的にはニュートラル。地上デジタル放送の番組をTSとMPEG-2で録画して比較してみたが、少なくとも発色に関してとくに違和感は感じなかった。

 地上波アナログ放送は、ゴーストリダクションチューナーを搭載していない点が気になるものの、地上波アナログ放送の録画を重視する人が購入するモデルではないだろう。関連する機能としてHDMI出力もあるが、試用環境のビクター「LT26-LC60」と接続しても動作に不安定感は一切なし。映像とGUIの切替時にブランク表示が発生するようなこともなかった。映像を見る限り、D端子接続に対して大きなアドバンテージは感じなかったが、静止画として凝視するとHDMI接続の方がノイズ感が少なく、エッジ表現もスムーズな印象だ。

 競合製品が続々と登場する中、本製品の魅力を挙げるとすれば、やはりデジタル放送とアナログ放送のGUIがきっちり統合されている点だろう。「TS」「VR」といった一般的には分かりにくい用語を多用してしまうあたりは“良くも悪くもRDシリーズ”なのだが、この程度なら一度理解すれば済むレベル。なにより。番組表から録画予約、録画済み番組の扱いまでが一元化され、操作に違和感を感じないのが大きな魅力だ。また、競合製品にはない魅力としてスカパー!連動機能があり、デジタル放送のTS録画とスカパー!の録画を両立できる。意外とこの使い方をする人も多いのではないだろうか?

 今回は新GUIなどを中心に触れた。編集機能、ダビング機能などについては「RD-X6」との共通点も多いため、そちらのレビューで触れさせて頂くことにする。RD-X6のレビューも近日中に掲載予定だ。

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