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» 2006年02月20日 00時00分 公開

“カードサイズムービー”のススメ――カシオEXILIM「EX-S600」 (1/3)

待望の“デジカメで気軽に動画が撮れる時代”がいよいよ到来した。ビデオカメラ機能をカードサイズに凝縮したカシオ計算機のEXILIM「EX-S600」は、動画によるデジカメ活用の新しい可能性を感じさせる製品だ。

[ITmedia]
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ビデオカメラに欠けている“気軽さ”

 “動画の時代”が叫ばれて久しいが、成熟したといわれながらも毎年800万台超の市場を生み出すデジカメに比べて、ビデオカメラは160万台前後とデジカメの1/5程度の規模しかない。しかもその大半が、ベビー需要だといわれている。

 4歳の娘を持つ筆者もご多分にもれず、娘が生まれるのを契機にビデオカメラを購入したクチである。だがそのビデオカメラがひんぱんに活躍していたのは娘がハイハイをしていた頃まで、つまり行動範囲が少なくもっぱら家の中で撮影していた時だ。たまったDVテープを調べてみると、赤ちゃんの頃は何気ない日常の映像が多かったのが、娘が自らの足で元気に動き回るようなった2歳頃から急に記録映像が少なくなり、遠出の旅行や運動会といったイベント中心になってしまっている。

 これはなぜだろう? と考えるに、やはりビデオカメラには“気軽さ”に欠けていることに早晩気づく。いくら手のひらサイズとはいえ常にポケットやカバンへ入れておける大きさではないし、その重さもDVカメラやDVDビデオカメラで400〜600グラム台、HDDやSDメモリーカードを記録媒体に使ったものでも200〜300グラム台と、「気軽」というイメージからは正直言ってほど遠い。子どもが成長して活動的になると、機動力に欠けるビデオカメラはどうしても家に取り残されがちになるのだ。

 一方、薄型・軽量化への技術革新に余念がないコンパクトデジカメでは、100グラム台・薄さ20ミリ以下など当たり前だ。「“気軽”な薄型デジカメで、ビデオカメラのような動画が撮れたら」――。これはデジカメ業界・ユーザーの双方が昔から描いていた夢だろう。

 前置きが長くなったが、そんな“デジカメで気軽に動画が撮れる時代”がいよいよ到来したようだ。今回、紹介するカシオ計算機のEXILIM EX-S600は、動画によるデジカメ活用の新しい可能性を感じさせる製品に仕上がっている。

photo 動画に強いデジカメ EXILIM EX-S600

ビデオカメラ機能をカードサイズに凝縮

 デジカメにはビデオカメラと同様にレンズもあるし、解像度ではビデオカメラをはるかに超える撮像素子もある。動画を撮れる素養はもともとあった。ゆえに、かなり以前からデジカメには動画撮影機能が備わっているが、これをビデオカメラの代替として使っているユーザーは少ないだろう。その大きな理由は「画質」「記録時間(容量)」「連続撮影時間」が満足いくレベルに達していなかったからだ。

 カシオ計算機は2005年2月に発売したEX-P505で“デジカメで動画”を提唱。2005年夏にはカードサイズの「EX-S500」、そして2005年秋には「EX-S600」を投入して、“デジカメで動画”の裾野を広げていった。

 動画撮影を提唱するにあたって、カシオが取った方法は明快だ。高圧縮率と高画質を両立できる動画ファイル形式「MPEG-4」を採用するとともに、従来のビデオカメラとほぼ同等でテレビに映しても遜色ないVGA(640×480ピクセル)の解像度、滑らかな映像表現ができる秒間30フレーム撮影などで画質面の課題をクリアしたのだ。

 MPEG-4によって従来のMotion JPEGなどに比べて記録時間も増え、また専用MPEG-4エンコードチップの搭載やカシオお得意の省電力設計によって動画時の連続撮影時間も大幅に伸ばしている。

 もっとも、MPEG-4動画を撮影できるデジカメは、他社からもいくつか登場している。だが筆者が最新機種 EX-S600でイチバン評価したいのは、ビデオカメラ並みの機能を“カードサイズ”に収めてしまったことだ。

 カードサイズになったことで、動画撮影が実際にどう変わるのか? EX-S600だけをポケットにしのばせて、娘と遊園地に出かけてみた。

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