昨年から学習リモコンを積極的に展開しているエバーグリーン。コストパフォーマンスに優れた低価格モデルから、PC連携やカスタマイズ性を前面に押し出した高機能タイプまで、短い期間で幅広い製品を揃えてきた。そして今回紹介する「EG-LR21D」は、おそらく同社の新機軸となるものだ。2つの意味で、新しいアプローチが見て取れる。
1つめは“デザイン”。これまでの製品も格好悪いというわけではなかったが、EG-LR21Dの質感は従来製品と一線を画すものだ。アルミ削り出しのフロントパネルに“つや消しブラック”の組み合わせは、シンプルで洗練されたイメージ。リモコン然としたスティック形状ではなく、横幅の広い卓上型というのもお洒落だ。特徴的なジョグダイヤルもあわせ、昔の高級ビデオデッキに付属していた編集用リモコンを彷彿とさせる。
製品がお洒落になると、「EVER GREEN」というロゴが高級AV機器ブランドに見えてくるから不思議だ。とても「上海問屋」の商品には見えない(失礼)。
ただし、卓上型というスタイルは、かなりチャレンジングでもある。本体サイズは300(幅)×164(奥行き)×27(高さ)ミリと、けっこうデカイ。下の写真は、少人数向けの小さなコタツだが、天板の上でかなりの存在感を示すことがわかるだろう。
これだけ大きいと、“リモコンをなくして右往左往”はなくなりそうだが、たとえば食事も仕事も睡眠もコタツで済ませてしまうような単身者は置き場所に困りそう(私か?)。やはり、リビングとダイニングが分かれていて、リビングルームにはAV機器とテーブルセットが置いてある――そんなお洒落な家庭に似合いそうだ。
そして“家庭向け”というのは、2つめの新しいアプローチでもある。エバーグリーンのリモコンといえば、AVマニアやPCユーザーが喜びそうな高機能モデルが中心だったが、今回は「家族全員が使える学習リモコン」が製品コンセプト。このため、子どもや高齢者にも使いやすいよう、大きめのボタンを余裕をもって配置し、電源ボタンなどには色を付けた。さらにテレビのダイレクト選局ボタンは丸くするなど、シンプルさを損なわない範囲で“押し間違い”を防ぐ工夫を施している。
サイズについてケチをつけたが、実際のところ、この位の横幅がないとボタンがゴチャゴチャしてしまい、“シンプルさ”と“使いやすさ”は両立できないだろう。「単にデカイ」わけではないのだ。
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