チャプター単位での削除は「チャプタ一覧」から行うなど、チャプターポイントの削除とは混乱しないようになっている点は親切。“チャプターポイントの削除”と“チャプターの削除”は、似ているようでまったく異なる作業になるからだ。
「部分削除」では、複数の不要部分をまとめて削除が可能だ。削除する「開始点」と「終了点」を指定して確定し、次の削除部分を……という具合に作業を繰り返す。その際、チャプター編集の場合と同様、特殊再生機能もほぼ全て利用できた。また、「飛ばし見」を設定して録画した番組の場合、本編とCMの境目にチャプターが設定されているので、チャプター間移動を活用するとCMカット作業などが楽に行えるはずだ。
なお、TS録画した番組の場合は、部分削除を行ってもHDDの空き容量は増加しない点に注意したい。HDDのフラグメント(断片化)を防止するためだと思われるが、このため基本的に部分削除は“CM部分を除いてDVDへダビング(ムーブ)したい”時に利用する機能といえる。たとえば番組の冒頭から不要部分がある、最後の部分が不要、といった場合には番組分割を使って不要なほうを削除する、といった使い方が良いだろう。
プレイリストは、複数の番組、チャプターを自由に組み合わせて、再生やダビングが行える機能。番組とチャプターを混在して登録することも可能で、作成の自由度は高い。反面、TS録画した番組は一切登録できず、デジタル放送をMPEG-2録画した番組の場合、ダビング時には利用できない。
つまりプレイリストを作成してダビングにまで利用できるのは、アナログ放送を録画した番組だけでプレイリストを作成したケースに限定されてしまう。現実的に見れば、MPEG-2録画した番組の好きな部分を集めて再生する機能と思ったほうが良さそうだ。プレイリストの作成の自由度自体は高いだけに、ちょっともったいないと感じた。
ダビングは、DVD-R/DVD-RW/DVD-RAMメディアに対応。どのメディアでもCPRM対応メディアを用いることでデジタル放送を録画した番組をムーブ可能だ。書き込み速度は、DVD-Rが最大16倍速、DVD-RWが最大6倍速、DVD-RAMが最大5倍速で現状最速クラス。ただし、この期に及んでDVD-R DLに未対応である点は少々疑問だろう。ドライブ自体は書き込みに対応していると思うのだが……。
ダビング機能は専用ボタンなどは持たず、「べんり」ボタンを押してメニューから呼び出す。今ひとつ直感的でない気もするが、これは「ディスクナビゲーション」と「ワケ録」の両方の画面から呼び出せるからだ。ディスクナビゲーションからダビング機能を呼び出すと選択中の番組にフォーカスして番組選択画面に切り替わるが、録画の新しい順に全ての録画番組が一覧表示されるため、50も録画番組があると複数の番組を選択するのが億劫になる。「ワケ録」からダビング機能を呼び出すと、「ワケ録」でグルーピングされた番組のみが番組選択画面に表示される。例えばシリーズ録画したドラマなどなら、番組名での一覧からダビング機能を呼び出せばシリーズ録画した同じ番組だけが一覧表示される。ダビングは「ワケ録」から、と思ったほうが良い。
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