録画番組をLAN接続した対応機器で再生可能なホームサーバ機能は「DLNA」(Digital Living Network Alliance)のガイドラインに準拠し、デジタル放送の配信を可能にする「DTCP-IP」もサポートした。配信できるのは、デジタル放送をTS録画したものか、アナログ放送や外部入力からMPEG録画(XP+モード除く)した番組となり、デジタル放送をMPEG録画した番組は配信できない点には注意したい(正確にはコピーワンス制限)。
デジタル放送番組も含めて再生側に利用できるのは、同社製品である液晶テレビ「BRAVIA」の一部、「ルームリンク」、そして「VAIO Media」バージョン5.0以降を搭載する「VAIO」となる。DLNA、DTCP-IPともにオープン規格なので、公式にサポートするかどうかはともかく、条件を満たす他社製品が登場すれば再生に利用できる機器は今後増えそう。ダビング中や「x-Pict Story」動作中はホームサーバ機能は利用できないが、2番組同時録画中でも動作可能など、利用制限が比較的小さい点も魅力だ。
ちなみにDLNA対応のDMAであるアイ・オー・データ機器の「AVeL LinkPlayer」(AVLP2-DVDG)と組み合わせてみたところ、本製品をサーバとして認識し、地上波アナログ放送をMPEG録画した番組はなんら問題なく再生できた。TS録画した番組も一覧表示されてしまうのは紛らわしいが、DLNAではもともと再生可能なフォーマットはクライアント側に依存するので、本製品の動作がおかしいわけではない。またジャンル別一覧機能も有効で、録画時に取得したEPG情報をもとに番組ジャンル別に一覧することもできた。
PC用のDLNA対応ソフトもいくつか試してみたところ、本機をサーバとして認識して番組リストの一覧まで表示できる物もあったが、最終的に録画番組は再生できなかった。原因は断言できないが、DVDレコーダーなどの場合は一般にTS(トランスポート・ストリーム)形式で保存され、これがそのまま配信されてくるので筆者のPCにインストールされていたMPEGコーデックやスプリッターが対応できなかったと推測できる。
そもそも、「VAIO Media」では対応しているのだから、PCをクライアントに利用することは不可能ではないはず。自社以外のPCでデジタル放送の再生、つまりDTCP-IP対応をすることはハードウェアの制約も多く難しいとは思うが、アナログ放送を録画した番組の再生対応だけでも構わないので、ソニーにはぜひ対応クライアントソフトの販売や「DiXiM」などのパッケージソフトへの対応もお願いしたい。
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