ITmedia NEWS >

タッチパネルで使いやすい、遊び心のあるカメラ――ペンタックス「Optio T10」レビュー(3/5 ページ)

» 2006年06月02日 10時00分 公開
[小山安博,ITmedia]

お絵かきも可能なタッチパネル

 タッチパネルは、再生画面でも有効に活用される。再生モードに移るには、撮影状態から再生ボタンを押すか、電源オフの場合は再生ボタンを押しながら電源ボタンを押すと再生モードで起動する。

photo 再生画面。情報表示を選べば各種撮影情報やヒストグラムの表示も可能

 まず、画面には左右の矢印アイコンが表示され、それを指で押すことで次々写真が閲覧できる。ただ、次の写真が表示されるとき、まずは多少粗い画面が表示され、その後本当の画像が表示される仕組みで、その間は矢印ボタンが押せなくなってしまう。そのため、素早く画像送りをしたい場合はいちいち画像が表示されるのを待たなければならない。

 画像の拡大は、ズームレバーで行うか、画面に触れて立ち上がった設定アイコンから拡大アイコンを選択する。ズームレバーだけでも拡大縮小はできるが、画面上にプラスとマイナスアイコンも表示されるので、それを押し続けることでも拡大縮小は可能。拡大した場合は、再生位置を指で移動させることができるのはいい。また、拡大縮小モード時、写真の1点を押し続けると、その位置で最大倍率の12倍に一気に拡大する。またマイナスアイコンのダブルタッチで一気に等倍にもジャンプできる(1点押しの12倍拡大時)。

 そのほかにも、トリミング位置を指先で移動できるのも便利だが、やはり一番面白いのは「デジタルエフェクト」だろう。デジタルエフェクトには白黒/セピアなどのカラーフィルタ、写真の明るさを変える明るさフィルタ、写真をソフト/イラスト風にしたり、人物をスリムに見せたりするデジタルフィルタがあるが、タッチパネルが有効利用される機能としては、まず赤目補正がある。赤目補正自体は自動で行われるが、それに失敗した場合、目の部分をタッチして補正することができ、直感的で分かりやすい。

photo さまざまな機能が用意されたデジタルエフェクト

 それ以上に、T10全体の目玉機能でもあるお絵かきモードは、タッチパネルの機能をふんだんに生かした機能だ。DSC-N1でも同様の機能が搭載されているが、実際に使ってみると手軽で分かりやすくお絵かきができるので、ちょっと楽しい。

photo お絵かきモード。ペンの太さや色、スタンプの張り付けなどが可能

 お絵かきモードでは、ペンのカラー、線の太さを選んだ上で自由に手書き文字や絵を書き込めたり、スタンプを張り付けたり、手書きの自由な形に写真を切り取ったり、写真の一部を消し去ったりと、楽しい機能が盛り込まれている。切り取った写真の一部をスタンプにすることもでき、なかなかの優れものだ。お絵かきをした画像は、上書き保存するか、元の画像とは別に保存することもできる。

photo ストラップ穴に取り付けられるペンが付属する

 DSC-N1のお絵かき機能もそうだったが、あくまで「その場でちょっとしたことを書き込む」ための機能だ。本格的なペイント機能を期待する方が間違いなので、気軽に、友達とプリクラで遊ぶ感覚で利用するといい。また、簡単に画像にメモが書き込める点で、ビジネス的にも有用だろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.