肝心なスカパー!チューナーとの連動だが、レコーダー本体とチューナーの接続は東芝のRDシリーズのように専用ケーブルではなく、「チューナー付属のIRコントローラーを利用してレコーダーを操作する」という方法で実現している。なお、チューナーはスカパー!からレンタル提供される対応製品を組み合わせる必要がある。
セットアップはチューナーの映像/音声出力とレコーダーの映像/音声入力を接続し、IRコントローラーをレコーダーのリモコン受光部の上に置くだけ。念のため、チューナー側でIRビデオコントローラーの動作確認をしておく方がいいとは思うが、レコーダー側の設定が一切不要な点はありがたい。
番組の録画予約をチューナーで行い、時間になるとチューナーがIRコントローラーでレコーダーの電源をオンにした後、チャンネル切り替えと録画開始のコマンドを送り、自動的にHDDへ録画される。録画モードはレコーダー側で設定しているものがそのまま利用されるので、番組にあわせて録画モードを切り替える――といったことはできない。
ソニー製スカパー!チューナー「DTS-SP5」などを利用している場合でも、AVマウス(赤外線コントローラー)を利用することで同様の操作が行える。しかし、AVマウスはリモコンコマンドをそのまま利用するため、レコーダーによってはうまく動作しないこともある。本製品ではDVR-HE10WSDに対応した専用コマンドをチューナーが送信することで確実な操作を実現している。
ただ、録画操作は容易なものの、スカパー!のEPGと地上波のEPGを同一画面に表示させることはできず、利用の際には随時切り替えていくことになる(ワールドカップならば地上波でもかなりの試合が放送されるのでなおさらだ)。双方のEPGをシームレスに扱える東芝のRDシリーズと比べると、使い勝手では劣ると言わざるを得ない。
録画された番組は自動的にHDDのライブラリーに登録されていくが、番組名はすべて「L1」(ライン1)と表記されてしまい、番組情報も見られない(番組名はあとから入力できる)。録画開始時間と録画時間は確認できるのである程度は推測できるが、いくつも番組を録画してしまうと記憶に頼った管理も限界だ。番組情報を赤外線経由でレコーダー側へ送るのは困難だったのかも知れないが、何とかならないものかと思ってしまう。
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