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» 2006年06月13日 21時51分 公開

インタビュー:「AQUOS」とDVDレコーダーを結ぶ“秘伝のタレ” (1/2)

シャープの「DV-ARW25」は、7チューナーによる2番組同時録画にくわえ、「AQUOS」との“相性の良さ”がウリになっている。レコーダーとテレビの仲を取り持つ“秘伝のタレ”とは何か。同社のDVDレコーダー開発に対するスタンスと合わせて話を聞いた。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 シャープは、6月12日にハイビジョンレコーダーの新製品「DV-ARW22/25」を発売した。前モデル「DV-ARW12/15」のマイナーチェンジではあるが、搭載チューナーの拡充や液晶テレビ「AQUOS」との相性など、見るべき点は多い。同社AV事業本部デジタルメディア事業部商品企画部の岩崎宏之係長に話を聞いた。

――まず、新製品のコンセプトを教えて下さい。

 DV-ARW22/25には、2つのコンセプトがあります。まず、液晶テレビのAQUOSとマッチングのとれた商品であること。それからストレスなく使えることです。

photo 写真は上位モデルの「DV-ARW25」。外装のシルバーはAQUOSと同じ色を使用している

――AQUOSとのマッチングという点で、発表資料には「秘伝のタレ」という言葉が登場します。具体的には何をしているのでしょう。

photo すりあわせ技術(同社発表資料より)

 AQUOSと同じ思想のエンジンを搭載しています。具体的には、チューナーが出力するMPEG-2 TS信号を展開するエンジン(=アクオス画像エンジン)が同じです。

 テレビには液晶やPDPなどいくつかの種類がありますが、それぞれに特性があるのは周知の通りです。また同じ液晶の中でもパネルやセットメーカーによって“クセ”があります。今回の場合、AQUOSと接続したときに自然な発色になるよう、ガンマ特性や色味など、さまざまな要素を調整しました。つまり、画作りのアルゴリズムを合わせているわけです。

――DVDレコーダー側の“画作り”がテレビ画面にそのまま反映されるのですか?

 i.Link(TS)のように受信したMPEG-2 TSの圧縮信号をそのまま伝送するインタフェースと異なり、HDMIはチューナー側でデコード済みの非圧縮映像信号を伝えます。HDMI経由でテレビに入った信号はストレートなデジタルデータですから、画質調整を行うケースなどを除いて、基本的にテレビ側で映像に“味付け”することはありません。

 つまり、AQUOSとAQUOSレコーダーの組み合わせなら、レコーダーで録画したものであっても、テレビ内蔵のチューナーでリアルタイム視聴した場合と同じ結果(=同じ画作り)が得られるわけです。

 もっとも、われわれ(企画・開発)としては、以前からレコーダー開発のリファレンスモニターとしてAQUOSを使用していましたから、今になって“AQUOSとの相性”を語ることに違和感がないわけではありません。ただ、市場でAQUOSが好調なこと、認知度の高さや画質への評価などを考慮して、組み合わせて訴求できればと考えました。

――新技術というより、マーケティング的な意味合いが大きい?

 AQUOSを購入した方々から、「(DVDレコーダーは)何が合うの?」といった質問を受けることも多いです。それなら、期待に応えるためにAQUOSと相性が良いと謳えるレコーダーを作りたかった。

 もちろん画質のマッチング以外にも、いくつかの要素があります。たとえば、EPGも統一しました。DVDレコーダーの場合、どんなテレビが繋がるか分かりませんから画面を目一杯使うことはできないのですが、今回はEPGの解像度を上げ、デザインや操作性までAQUOSと同じスタイルにしています。

photo デジタル放送EPG。ラテ欄タイプの製品が多い中、同社のレコーダーは「一覧性にこだわった」スタイル

 あと、面白いところでは、DV-ARW22/25とAQUOSのBシリーズをHDMI接続すると、テレビ画面でも外部入力として「AQUOSレコーダー」と表示されるんですよ。これは、HDMIが接続時にメーカーコードや機種名といった情報をやり取りしているのを利用したものです。

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