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超高感度で撮れるスナップデジカメ――「FinePix F30」レビュー(3/4 ページ)

» 2006年06月26日 11時36分 公開
[永山昌克,ITmedia]

モノコック構造のメタルボディ

 ボディは上から見るとL字型のモノコック構造を採用する。外装はほぼすべてがアルミ素材で、前面をやや濃いシルバー、背面から右手側の側面にかけてを明るいシルバーでまとめている。

 奥行き27.8ミリは、今どきの光学3倍ズーム機としてはやや厚みがある。使用時重量195グラムも、従来機FinePix F10/11より約5グラム軽量化したとはいえ、やや重い部類だ。

 個人的に中身の性能は非常に気に入っているが、外観については少々不満が残る。特に悪いデザインとは思わないし、手にしたときの質感や剛性感は高い。ポケットに入れて常時携帯するのはやや厳しいとはいえ、サイズ的には許容範囲内であり、ホールド感も悪くない。ただボディ全体として今ひとつ面白みを感じないのだ。

 メーカーの人によると、デザインの評判がよかった「FinePix Z」シリーズのテイストを一部継承したという。確かに、全体を凹凸の少ないシンプルなフォルムにまとめたことや、背面から側面にかけてのラインは似ているが、あのZシリーズの形は薄型ボディだからこそ映える。このFinePix F30をもっと薄くして欲しいというよりは、厚いなら厚いなりにもっと見栄えのするデザインにして欲しかったと思う。

 液晶モニターは、FinePix F11の2.5型15.3万画素から2.5型23画素にスペックアップした。またFinePix F10/11の液晶前面にあったアクリルを省き、代わりに独自のコーティングを施した「CVフィルム」を採用した。同社が液晶ディスプレイなどの他の分野で培った技術であり、明るい屋外での映り込みがより目立たなくなった。

 液晶のフレームレートは、初期設定の「節電」モードでは最高20fpsだが、セットアップメニューから切り替えることで、最高30fpsの「なめらか1」や最高60fpsの「なめらか2」を利用できる。

photo 高品位なフルメタル外装。やや厚いボディだが、ホールド感やシャッターボタンの操作感は悪くない
photo レンズは、焦点距離36〜108mm相当の標準的な光学3倍ズーム。電源を入れるとせり出し、約1.6秒で起動する。レンズの右上にはAF補助光ランプ/セルフタイマーランプがある
photo 上部のダイヤルでは、オートのほか、露出補正などができるマニュアル、絞り優先/シャッター優先AE、ナチュラルフォト/シーンポジション、ブレ軽減、動画の各モードを選べる
photo 記録メディアはxDピクチャーカードで、電源は専用のリチウムイオン充電池を採用。CIPA準拠の電池寿命は約580枚と強力だ
photo 2.5型23万画素のTFTを新採用。撮影モード時に十字ボタンの上を押すと、液晶の輝度とゲインが一時的にアップし、明所や暗所での視認性が高まる
photo セットアップメニューから液晶の表示モードを切り替えられる

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