8月を向かえ、いよいよ夏休み本番。夏休みといえば自由研究。というわけで、今回は“サイエンス”に着目して、大人も子どもも楽しめるイベント情報を御案内しよう。また最近増えてきた“癒しのプラネタリウム”も合わせてご紹介(東京および近郊に集中している点はご容赦)。
東京・上野の国立科学博物館では、夏休み期間の特別企画として「カズハゴンドウのマスストランディング」を公開している。
今年2月28日に千葉県一宮町付近の海岸に約100頭のカズハゴンドウ(イルカ)が打ち上げられた。イルカや鯨が音波を使って地形などを判断することはよく知られているが、固有の地形などに対応できず、誤って湾内に迷い込んだり、海岸に乗り上げてしまう「ストランディング」現象が日本国内だけで年間200件近く発生しているという。
とくにコミュニケーション能力に優れ、仲間と強い結びつきをもつイルカや鯨の社会性が被害を広げていることもわかってきた(マス・ストランディングは2頭以上の固体が漂着する現象)。展示では、実際に打ち上げられたイルカの骨格標本や研究資料を使い、これまでの調査成果を紹介する。
また今回の展示では、初めて「PSP」を使った展示解説コンテンツ提供実験が行われる。来館者は、事前に博物館のサイトから“解説データ”をパソコンでダウンロード(lzh圧縮ファイル)。解凍したファイルはHTML形式になっているため、これをPSPに転送しておくと、内蔵のWebブラウザを使って+αの情報が得られる仕組みだ。
実験は8月1日に開始する。なお、「PSP」を持っていない人のために館内で貸し出しも行われるが、数が非常に限られているため、電子メールによる事前予約を忘れないようにしたい。詳細は案内ページを参照してほしい。
イベント | カズハゴンドウのマスストランディング |
開催期間 | 7月21日〜9月3日 |
開催場所 | 国立科学博物館 新館1階 系統広場脇 |
料金 | 一般・大学生500円、高校生までは無料 |
東京・お台場の日本科学未来館では、環境と技術をテーマにした企画展示「エコテク未来展2006」を8月下旬に開催する。
昨年の日本国際博覧会「愛・地球博」では、環境に配慮したさまざまな新技術が展示された。まもなく閉幕から1周年を迎える今、もう1度その技術を振り返るとともに、環境技術の研究者・開発者を招いて最先端テクノロジーを紹介するというのが主旨だ。期間中、開発者による“エコテク・トーク”なども行われる。
主な展示物としては、万博会場の西ゲートに設置された案内ロボット「アクトロイド」、小さな霧を発生させ、その気化熱で周囲の温度下げる装置「ドライミスト」、巨大な垂直緑化壁を用いて二酸化炭素の吸収や夏の気温低減を図る「バイオラング」など。トヨタ「i-unit」のデモンストレーションやケナフ材を採用したボディの展示も行われる。
イベント | エコテク未来展2006 |
開催期間 | 8月22日〜8月31日 |
開催場所 | 日本科学未来館 1階 シンボルゾーン |
料金 | イベント参加は無料 入館料は18歳以下200円、大人500円 |
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