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小さく・軽い10メガ一眼、キヤノン「EOS Kiss Digital X」

» 2006年08月24日 15時13分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 キヤノンは8月24日、デジタル一眼レフカメラ「キヤノン EOS Kiss Digital X」を9月8日より販売開始すると発表した。

 ボディのみと標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM」をセットしたレンズキット、標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM」と望遠ズーム「EF55-220mm F4.5-5.6 II USM」の2本をセットしたダブルズームレンズキットが用意され、価格はいずれもオープン。実売想定価格はボディのみが9万円前後、レンズキットが11万円前後、ダブルズームレンズキットが13万円前後。

photo 「キヤノン EOS Kiss Digital X」
photo ボディカラーにはシルバーも用意

 新製品はEOS Kiss Digitalシリーズの最新機種。EOS Kiss Digital Nの後継機種として用意され、既存の一眼レフカメラユーザーはもちろん、コンパクトデジカメからのステップアップを考えるユーザーへ提供される普及型モデルと位置付けられている。

photo

 撮像素子には1010万画素(総画素数1050万)のAPS-Cサイズ(22.2×14.8ミリ)のCMOSセンサーを搭載。1画素ごとに搭載したオンチップマイクロレンズの間隔を従来比1/2にして集光率を高めながらも、プロセスの微細化とフォトダイオード構造の最適化を進めることで、Kiss Digital Nと同等のISO感度(100〜1600)を実現した。

photophoto 1010万画素CMOSセンサー(左)、シャッターユニット(右)

 オンチップ搭載されたノイズ除去回路によって高感度/長時間撮影時にも低ノイズを実現。3枚の水晶板と赤外吸収ガラスを組み合わせた赤外カットローパスフィルターも搭載し、偽色の発生を低減したほか、赤外波長域の光を抑制している。

 また、センサーの暗電流や読み出し回路ノイズを低減することでカメラ全体のS/N比を向上させたほか、スローシャッター時の画質向上を狙って「常にノイズ低減処理を行う」「ノイズ検出時のみ低減処理を自動で行う」がユーザーが選択できるようになった。

 上位機種「EOS 30D」と同等構成の9点測距センサーを搭載。F2.8対応センサーが中央部水平方向に、F5.6対応センサーが水平/垂直方向に配置されている。9点測距で撮影時の精度が向上したのはもちろん、低輝度測距能力も向上しており、測距輝度範囲 −0.5〜18EVを実現している。

 起動機構の制御システム改良や高速信号読み出しが可能なCMOSセンサーの搭載、画像処理エンジン「DIGIC II」などによって、高画素化が進みながらもレスポンスも向上している。起動時間は0.2秒、レリーズタイムラグは約100ミリ秒、ファインダー像消失時間は約170ミリ秒。3コマ/秒(ワンショットAF/AIサーボ AF時)の連写が可能なほか、連続撮影可能枚数もJPEGで約27枚/RAWで約10枚とEOS Kiss Digital Nの2倍になっている。

 「デジタル一眼レフ最大最大のウィークポイント」というゴミ(ダスト)対策も進められた。カメラ内部の機構/素材を見直してゴミの発生を抑えるほか、帯電防止処理の施された赤外カットローパスフィルターでゴミの付着も抑えている。

 赤外カットローパスフィルター表面に付着したゴミを、圧電素子による超音波振動でふるい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」も搭載した。センサーユニット内部はゴミが入り込まないような密封構造となっており、落とされたゴミはセンサーユニットの周辺部材に付着する構造だ。

photo 超音波振動で付着したゴミをふるい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」

 クリーニングしても落ちにくいゴミの画像への影響を低減するため、ゴミの位置をCMOSセンサーで検出し、添付ソフト「Digital Photo Professional 2.2」で撮影した画像データとマッチングさせることでソフトウェア的にゴミを除去する「ダストデリート」機能も搭載した。

 背面液晶は2.5インチ/約23万画素を搭載。上下左右の視野角は176度。画面サイズが拡大したことで、これまで表示パネルで確認していたシャッター速度や画質、ISO感度などが画面上で確認できるようになった。

photophoto 2.5インチとなった背面液晶(左)、「センサークリーニング」の項目が見える

 プリセットの撮影モードとして「ピクチャースタイル」を用意。「スタンダード」「ポートレート」「風景」「ニュートラル」「忠実設定」「モノクロ」が選択可能なほか、ユーザー自身が各種パラメーターを調整した設定を「ユーザー設定」として3つまで保存できる。ピクチャースタイルについては、後日ダウンロード提供もされる予定。

 ソニーやパナソニックが新参入するデジタル一眼レフ市場だが、同社では競合製品が増えることで市場が活性化されるプラス面を重視するという。「デジタル一眼レフの市場も間もなく100万台規模になる。ソニーやパナソニックの参入による“交流戦”は大歓迎だ。ともに市場を拡大していきたい」(同社)

photo 歴代(9モデル)の「EOS Kiss」

 同時に新製品でも利用可能なEFマウントレンズの新製品として、超大口径標準レンズ「キヤノン レンズ EF50mm F1.2L USM」と軽量望遠レンズ「キヤノン ズームレンズ EF70-200mm F4L IS USM」も発表された。いずれも11月下旬よりの販売開始で、価格は「EF50mm F1.2L USM」が19万4250円、「EF70-200mm F4L IS USM」が16万5900円。

photophoto 「キヤノン レンズ EF50mm F1.2L USM」(左)と「キヤノン ズームレンズ EF70-200mm F4L IS USM」(右)

 EF50mm F1.2L USMは開放F値1.2という大口径Lレンズ。高速なシャッタースピードが得られるため、動きのある人物の撮影や、暗いシーンでの利用に適する。EF70-200mm F4L IS USMはUDレンズ採用の「EF70-200mm F4L USM」と同等の光学性能を備えながらも、手ブレ補正機能も備えたモデル。両製品ともレンズ配置とコーティングの最適化によって、フレアやゴーストを抑制する。

 主な仕様は以下の通り

製品名 EOS Kiss Digital X
形式 ストロボ内蔵デジタル一眼レフAF・AEカメラ
レンズマウント キヤノンEFマウント
撮像素子 22.2×14.8ミリ 有効約1010万画素CMOSセンサー
ISO感度 ISO 100〜1600相当
記録画素数 3888×2952/2816×1880/1936×1288ピクセル
記録方式 JPEG、RAW(12ビット)
AF方式 TTL2次結像位相差検出(9点測距、EV-0.5〜18)
フォーカスモード ワンショットAF、AIサーボAF、AIフォーカスAF、マニュアル
シャッター 電子制御式フォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード 1/4000〜30秒、バルブ
ホワイトバランス オート、太陽光、日陰、くもり、白熱電球、白色蛍光灯、ストロボ、マニュアル
ドライブ(連写機能) 連続約3コマ/秒(最大14コマ:JPEG Large/Fine)
ストロボ リトラクタブル
液晶ディスプレイ 2.5型TFT液晶ディスプレイ
記録メディア コンパクトフラッシュ(Type I/II)
電源 リチウムイオン充電池(NB-2LH、ストロボなしで常温500コマ撮影可能)
サイズ 126.5(幅)×94.2(奥行き)×65(高さ)ミリ
重さ 約510グラム(本体のみ)

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