「超解像」は、複数のフレームを解析&合成して解像度の高い画像を作り出すというもので、古くは衛星写真の高解像度化処理などに使用されてきた。発想としては決して新しいものではないが、「従来は解像度を高くするために、どうしても多くの画像(フレーム)が必要だった。しかし、われわれが開発した技術は、たった2フレームでいい」(同社)。
手順としては、当該フレームと1つ前のフレームの全画素を検出し、差分を計算。高解像度のフレームをリアルタイムに作り、表示してくれる。デモンストレーションでは、640×360ピクセルを入力して1280×720ピクセルを出力していた。
同社では、2010年を目標に同技術を製品に搭載する方針。「その頃には、地上波がほぼデジタル放送に移行しているはずなので放送に対してはあまりメリットがない。昔のVHSを見たり、DVD再生といった場面を中心に活躍するだろう」と話している。
その隣には、LEDバックライトを搭載したIPS液晶テレビの試作機が展示されていた。スペックなどは非公開ながら、画面上にRGBの帯が表示され、画面上のある場所に対してRGB各色のバックライトがどのように動作しているかが分かるようになっている。たとえば、赤が強い映像ならBのLEDは輝度が落ちるといった具合だ。
「LEDバックライトを使用するメリットは、色域のコントロールと明るさの調整が可能になること。画質と省電力の両面で優位になる」。
こちらは“DLNAガイドライン+α”の使い勝手を実現するホームネットワークの提案だ。PriusやWooo、各レコーダーを接続し、まるで1つのストレージのように扱うことができる。「宅内に分散して存在するコンテンツを“好きなように使うためのコンセプト”展示」という。
技術的にはDLNAと同じUPnP/AVなどを使用。ただし、主に3つの点で+αがある。まずはコンテンツを探すときの絞り込み検索だ。写真のように「チューブファインダー」と呼ばれるGUIを使用し、項目ごとにリアルタイムの絞り込み検索が行える。もちろん対象は宅内の全コンテンツ。「宅内のパソコンやレコーダーが繋がれば、録画番組の数も増える。検索は必須になるだろう」。
2つめは、宅内のどこに移動しても、視聴番組の続きがワンタッチで呼び出せる「簡単リジューム」だ。たとえばリビングから寝室に移動しても、ワンボタンで視聴中の番組が再開される。
そして最後はPriusなどに搭載されている「ハイライト再生」のリモート操作。ハイライト再生の機能が付いていない機器で再生する場合でも、WoooレコーダーやPriusのハイライト再生機能を利用できるという。ただし、番組の保存された機器にハイライト再生機能を備えていることが前提だ。
製品化のスケジュールは未定だが、DLNAで活気づいてきたホームネットワークをさらに実用的にする技術といえるだろう。
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