撮像素子はD50と同じくAPS-Cフィルムサイズの有効610万画素CCDで、画像処理エンジンは新開発のものを搭載する。初期設定の画質は、彩度とシャープネスが強調されていて、パッと見の印象を重視した色鮮やかな傾向だ。赤い花など、彩度が高すぎて飽和してしまう被写体では、仕上がり設定を切り替えるといい。
仕上がり設定は、「標準/ソフトに/鮮やかに/より鮮やかに/ポートレート/白黒/カスタマイズ」の7タイプ。このうちカスタマイズでは「輪郭強調/階調補正/カラー設定/彩度設定/色合い調整」の5項目を細かく設定できる。
トータルとしての印象は、コンパクトデジカメのような見栄えのいい発色傾向ながら、コンパクトデジカメに比べて高感度画質や階調表現がより美しく、押すだけの手軽さで高画質を味わえることがD40のいちばんの魅力だと思う。また、シャッターボタンの軽いフィーリングや小さなシャッター音には好印象を受けた。中級者以上には機能にもの足りなさがあるが、あえて機能を絞ってデジタル一眼レフ機のユーザー層を広がることがそもそもこのカメラの狙いだろう。
従来機D50は女性を中心としたファミリー層を狙ったが、同クラスのライバル機に比べてやや大きなボディだった。そこで今回は古くからのニコンユーザーを切り捨てて小型軽量化を図り、パパママカメラとしての性格をより明らかにしたというわけだ。
しかし結果的には、切り捨てられるどころか、そもそもマニュアルでしか使えないマニュアルフォーカスの古いレンズ所有者からも支持を得ているようだ。何が売れるかわからない。
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