ウォークマンといえばソニーの代表的な製品のひとつだが、最新モデルの「NW-S7xx」(レビュー)はノイズキャンセリング(NC)機能を搭載したことでも注目を浴びた製品だ。NC機能を搭載したデジタルオーディオプレーヤーの第一弾という名誉こそはパナソニックの「SV-SD800N」に先を越されてしまったものの、音質へのコダワリもあり、好調なセールスを記録しているようだ(販売ランキング)。
そのソニーから、NC機能を搭載したヘッドフォンユニット「MDR-NC22」が発売された。今年下半期は各社からNC機能を搭載したヘッドフォンが数多く登場したため、NC機能を欲しいユーザーとしては喜ばしい状況だが、その効果やキャラクターは千差万別。本製品がどのようなユーザー/利用シーンに適するのか、試用してみた。
本製品はインナーイヤータイプのヘッドフォンと、アクティブノイズキャンセリングを行うNCユニットを別構成としたNCヘッドフォン。JBLの「JBL Reference 510」(レビュー)と同様の構成だが、本製品はヘッドフォンがインナーイヤータイプとなっている部分が決定的に異なる(JBL Reference 510はオンイヤータイプ)。
以前にレビューで取りあげた「MDR-NC11A」と同構成ともいえるが、NCユニットは小型軽量であり、背面に用意されたクリップで洋服などに気軽に取り付けられる。NCユニットのサイズは公開されていないが、実測してみたところ、約65(幅)×22(高さ)×14(奥行き)ミリ(クリップ除く)だった。
このNCユニットは単四形電池1本で約50時間駆動し、電源オフ時(乾電池が入っていなくとも)でも音は出る。用意されているスイッチは電源オン/オフと、ミュートボタンのみとシンプルで、MCR-11Aに用意されていた音量調整用のダイヤルは省かれている。
ヘッドフォンはNW-S7xxに付属しているモノ(MDR-NC022)と同タイプ。集音用のマイクを左右に備えており、イヤーピース(先端)は耳栓型ながら、ユニット部は通常のインナーイヤータイプと同程度の大きさがあるという独特の形状をしている。搭載するドライバーユニットは13.5ミリ径と同社インナーイヤータイプの最高峰「MDR-EX90SL」と同様だ。
NCヘッドフォンは電気的な信号処理だけでノイズを遮断するわけではなく、イヤーピース(イヤーカップ/パッド)がどれだけ遮音性を持つかも大きなウェイトを占めている。特に、オーバーイヤー/オンイヤータイプではない本製品の場合は、イヤーピースを耳にシッカリ装着できるかは大きな要素となる。
出荷時の状態で装着してみたが、確かに適度な密着感があり、遮音性も高く感じられた。装着した瞬間こそ、多少は耳の中でふくらむような感じもあるが、気になるというほどでもない。
パッケージにはS/M/Lと3種類のイヤーピースが付属しているので、好みに応じて交換することが可能だが、ゆるめでは遮音性が低下し、ノイズキャンセルの効果も減少してしまうので、装着した瞬間に軽い圧迫感を感じるサイズにするのがベターだろう。
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