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» 2006年12月21日 19時41分 公開

バンダイに聞く“インテリア玩具”の可能性 (2/2)

[芹澤隆徳,ITmedia]
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 20Qの場合、もともと北米で販売されていた筐体をそのまま使っているという事情がありましたし、実はWebでは同じものをタダで遊べるんです。われわれはWebでデータを収集し、それを商品に落とし込む作業をしていたので、ここを有料化することはできません。また、無料サイトがあるのに、携帯電話の有料コンテンツにするのもおかしいでしょう?

 人間には物欲がありますから、われわれはそれをうまく商売にしていきたいと思っています。たとえばバーティや合コンの場で「20Q」を取り出し、「これ買っちゃったんだ」と自慢する。そんなシチュエーションを大事にしたいんです。ですから、あまりにも携帯電話などで簡単にできてしまいそうなものは、企画段階で中止することもありますね。

――「ants life Studio」や「CUBE WORLD」は、大人が1人でも楽しめる玩具ですね。懐かしいドット画がいい味を出していますが、これも狙ったのですか?

photo コアなファン層も増えている「CUBE WORLD」。最新シリーズ(第3弾)は配達人(左)、消防士(右)、サラリーマン、警察官の4種類。消防士はどんな火も許さないプロフェッショナルで、たとえばサラリーマンが仕事の合間に一服していると……? 1セット2個入りで各4410円。最大16個まで接続できる

 いいえ。やはりドット数は細かいほうがいいと思いますが、手軽に入手できるのも玩具の良いところですから、玩具の価格で表現できるものを作りました。これ(ants life studio)が、たとえば2万円だったら、買う人は少ないでしょう? 値段と市場と買いやすさを大事にしたいと考えています。ただ、やはり「CUBE WORLD」では「この画面の荒さが、ゲームウォッチ世代には懐かしい」という反応がありました。

――一口に大人といっても、さまざまな年代がありますが、バンダイのメインターゲット層は?

 20代後半から30代、40代です。それ以上になると、子どもの頃に玩具が潤沢にはなかったせいか、「なぜ大人になって玩具を買わなければならない?」という感覚になってしまうようです。しかし、30代半ばくらいまでは、子どもの頃に玩具やファミコンが家にあった世代で、自分のために玩具を買うことに抵抗がありません。ゲームに対しても、たとえば子どもと一緒に遊ぶために購入するケースも多いようです。

――逆に、親が自分の欲しいものを、子どもを理由にして買うケースも多いのでは。

 本当に多くなっていますね(笑)。ですから、商品企画では「子どもに欲しがらせる」「子どもと一緒に遊べる」ことを意識しています。たとえば「スペースワープ」などは良い例で、子どもが1人で組み立てることは難しい。お父さんが組み立て、子どもと一緒に遊ぶわけです。親子のコミュニケーションは、このジャンルのキーワードになるのではないでしょうか。

――大人向け玩具の市場規模はどの程度と考えていますか?

 最近は商品が増えていて把握しにくいのですが、日本玩具協会のコメントでは500億円市場とのことです。ただし、この数字にはプラモデルやキャラクターフィギュア、ラジコンといったホビー商材や、弊社の「プリモプエル」のような大人の女性に向けた商材は含まれていません。

――今後の商品展開については教えてください。たとえば「グランドピアニスト」のような高級路線は考えていますか?

 高級路線は、ジャンルとして「あり」だと思いますし、できればやりたいとも考えています。ですが、価格やターゲット層を考えると、今われわれが見ているものとは少しベクトルが違うかもしれません。

 われわれとしては、ここに並べた4製品の方向性を引き続き強化しつつ、新しいジャンルも手がけていきます。たとえば……まだお話できるような具体的な計画はありませんが、玩具から少し離れて“よりインテリアに近いもの”“日常生活の中にあるもの”を考えていきたいと思います。

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