2006年12月、ワンセグの放送エリアは全国47都道府県の県庁所在地まで拡大する。視聴可能世帯は3950万世帯に達する見通しで、同年4月の放送開始から、わずか8カ月で全世帯(約4700万世帯)の8割をカバーする勢いだ。既に、多くの人にとって“すぐ使える”メディアになっている。
環境整備が急ピッチで進む一方、ワンセグ対応機器のバリエーションも拡大した。当初から期待の高かった携帯電話やカーナビはもちろん、ノートPC、ポータブルDVDプレーヤー、オーディオプレーヤー、電子辞書などバラエティに富んだ製品が登場している。
もっとも、携帯やカーナビといった定番商品を除けば、未だメーカー側も手探り状態に近い。どのような製品にワンセグチューナーを搭載し、どこまでの機能を盛り込めばヒットするのか、明確に掴んでいるわけではない。それだけにコンセプトがはっきりした提案型の製品が多く、ユーザーは思わぬところで自分のニーズに合った製品を見つける可能性もありそうだ。今回は、最新のワンセグ対応機器を取り上げ、「テレビ+α」の魅力を探ってみたい。
ワンセグ関連機能チェック | 東芝「gigabeat V30E」 |
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EPG(電子番組表) | ○ |
字幕表示 | ○ |
データ放送 | ー |
録画機能 | ○(録画予約対応) |
お馴染みのHDDオーディオプレーヤー「gigabeat」にワンセグチューナーを搭載した高機能モデル。EPGからの録画予約はもちろん、時間を設定するタイマー予約をサポートしており、毎週予約の設定なども可能だ。
録画時間は、最大140時間/200番組。上位モデルの「V60E」(60Gバイト)なら最大290時間になる。ワンセグ録画を常用したいという人には、今回取り上げた中では唯一の選択肢になりそうだ。
画面は3.5型のQVGA液晶パネル。バッテリー駆動時はワンセグを約7時間連続視聴できる。
ワンセグ関連機能チェック | シャープ「PW-TC900」 |
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EPG(電子番組表) | ー |
字幕表示 | ○ |
データ放送 | ー |
録画機能 | ー |
ボタン一発でテレビに変身する電子辞書。EPGを搭載していないなど、機能面は不足気味だが、3Wayの筐体デザインなどテレビの視聴もよく考えられている。新開発の4.3型カラーASV液晶も綺麗だ。
収録コンテンツは、約1000点のカラー画像を追加した「スーパー大辞林」をはじめ、約2万6000語のネイティブ音声を収録した「ジーニアス英和辞典」、経済の基本用度と新語を網羅する「経済新語辞典 06」など、主にビジネスマン向け。そのほか、SDカードに記録したJPEG画像や電子書籍(TEXTおよびXMDF形式)、およびMP3音楽の再生をサポートしている。
ワンセグ関連機能チェック | ジーフォース「G-WWT-1201B」 |
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EPG(電子番組表) | ○ |
字幕表示 | ○ |
データ放送 | ー |
録画機能 | ○(録画予約には非対応) |
「G-WWT-1201B」は、バッテリーを内蔵したコンパクトなワンセグチューナーだ。出力はコンポジット端子だけという割り切った仕様で、それだけに汎用性は高い。古いAVパソコンやポータブルDVDプレーヤーなどと組み合わせれば、手軽にテレビを楽しめる。バッテリー駆動時間は2〜3時間。もちろんACアダプタも付属する。
もう1つのポイントは、512Mバイトのフラッシュメモリに約3時間分の番組を録画できること。ただし、EPGと録画機能を搭載しているのに録画予約は行えないなど、ちょっと残念な部分も。
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