XRシリーズは、1920×1080ピクセルの50V型「フル HD ALISパネル」を搭載したプラズマテレビと、同じく新開発の37V型「フルHD IPS αパネル」搭載液晶テレビの2本立て。プラズマパネルは、2006年に稼働したばかりの新工場「三番館」による高輝度パネルで、輝度は1100カンデラ、コントラスト比は1万:1を誇る。一方の液晶パネルは、ワイドアングル&ハイコントラストが特徴のIPS αに120Hz駆動の「倍速スーパーインパルス」を組み合わせ、動画解像度を引き上げた。
また、独自の動き補完アルゴリズムにより毎秒24コマの映画素材を毎秒60コマに変換する「なめらかシネマ」、および外光の反射を低減する「ファインブラックフィルター」を新たに搭載した。
「映画のフィルムは毎秒24コマ、対してテレビは60コマ進む。従来の2-3プルダウン方式では、24コマを60コマに直すときに同じ画を繰り返すため、動きがカタカタして不自然だった」(吉野氏)。
なめらかシネマは、前後のフレームやオブジェクトの移動速度を計算して中間フレームを作成するベクトル補完技術だ。「SD画質では同様の技術も多いが、ハイビジョンで実現したのは初」(同社)。スムーズな動きは、とくに物体がゆっくりと移動するシーンで効果がわかるという。
一方のファインブラックフィルターは、上下方向の外光をカットし、水平方向の光りを明るく透過させる特殊フィルムだ。これをガラスフィルターとプラズマパネルの間に挟み込むことで、天井の蛍光灯などの反射を抑制しつつ、画面を明るく見せる。「明るい蛍光灯の下では、暗いシーンでも画面が白くなってしまう。ファインブラックフィルターで画面の黒を引き締める」(吉野氏)。
このほか、トランスレート専用LSIにより、ハイビジョン解像度のまま通常の2倍の時間録画できる「XCodeHD」や、同社お得意のリモートスイーベル機能などを従来機から継承している。またXR01シリーズとHR01シリーズの上位5機種にはHDMI端子を3系統搭載した(H01シリーズは2系統)。
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