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4280円でどこまで快適になれる?――「快適 de イヤフォン」レビュー(1/2 ページ)

» 2007年03月27日 01時50分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 「快適 de イヤフォン」とはなんともユニークな名前だが、サンコー(サンコーレアモノショップ)が販売を開始したノイズキャンセリングヘッドフォン(NC)イヤフォンのれっきとした商品名だ。

 これまでにも「動画も再生できる腕時計」「1台4役の双眼鏡一体デジカメ」など、アレレアな製品を数多く販売している同社だが、本製品はUSB充電可能なNCイヤフォンとかなりマジメ。価格も直販価格で4280円とお手ごろなので、どれほどの実用性を持つのか、試してみた。

photo シンプルな外観の「快適 de イヤフォン」。動作中は中央のLEDが青く点灯する

 本製品はインイヤー型のイヤフォンと、アクティブノイズキャンセリングを行うNCユニットを別構成となっており、構成だけを取りあげれば、JBLの「JBL Reference 510」(レビュー)やソニーの「MDR-NC22」(レビュー)と同様。ただし、イヤフォンユニットがより一般的なインイヤー型となっている部分が決定的に異なる(JBL Reference 510はオンイヤー型、MDR-NC22はカナル型)。

 NCユニットはガムのパッケージをやや大きくしたほどの大きさで、サイズは公開されていないが、採寸してみたところ約79(高さ)×22(幅)×9(厚さ)ミリほど(背面クリップ除く)。ホワイトのボディはどことなく初代iPod shuffleを連想させる。

photo iPod nanoとの組み合わせ。サイズ的にはマッチする

 このユニットは内蔵された充電池で駆動し、約2時間の充電(DC 3V出力可能なUSB端子を利用する)で約15時間の連続利用が行える。インタフェースはシンプルでON/OFFのスライドスイッチとボリュームダイヤル、充電用のUSBコネクタのみ。MDR-NC22をはじめ、最近のNC製品に用意されていることの多いミュートボタンはない。入力側(3.5ステレオミニプラグ)と出力側(イヤフォン側)のケーブルは固定されている。

photophoto 充電用のUSB端子とON/OFFスイッチ、音量ダイヤルのみが用意されるシンプルなインタフェース(左)、背面にはクリップ(右)

 イヤフォンは一般的なインイヤー型で、集音用のマイクを左右に備えている以外はルックスも一般的だが、光沢ある樹脂の質感が前面でており高級感はあまりない。出荷時からスポンジ製のイヤークッションを装着しているが、筆者の利用する限り耳に載せるような装着感で、軽快ではあるものの、あまり密着感は感じられなかった。

 これまで何度か同種製品のレビューでも言及してきたが、NCヘッドフォン/イヤフォンは電気的な処理だけでノイズを低減しているわけではなく、耳にしっかり装着することによる外音の遮断も大きなウェイトを占めている。そうした点では最もノイズ低減に効果的なのは耳全体をカップで覆ってしまうオーバーイヤー型で、それにオンイヤー型/カナル型と続く。本製品のようなインイヤー型は利用者にストレスを与えないという点では優れるが、遮音性という意味ではどうしても劣ってしまう。

photophoto やや大降りではあるが一般的な形状のイヤフォン。左右にそれぞれ集音マイクを内蔵している(左)、装着例。スポンジ製のイヤーパッドが出荷時に装着されているが筆者の耳では密着感はあまり感じられなかった(右)
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