H3000シリーズのEPGは、先日「Z2000シリーズ」向けに発表された「レグザ番組表・ファイン」だ。新聞などのラジオ・テレビ欄(ラ・テ欄)式表示で、フルHD解像度を生かした「7局/6時間分」表示。また番組内容の一部を番組表内に含めている点も特徴。「高精細フォントの採用により、番組情報が読みやすくなった。文字サイズは5段階から選択できるが、小さくすれば新聞のラ・テ欄と同等の情報量になる」(本村氏)。一方、番組を視聴しながら裏番組や次の番組をチェックできる「ミニ番組表」は、従来よりもテレビ画面の領域が広くなるように改善された。
番組の録画は、「録画」ボタンによる直接録画、EPGからの予約録画にくわえ、「簡単連ドラ予約」「新・今すぐニュース」「新・ちょっとタイム」を従来モデルから継承している。たとえば連ドラ予約では、EPG上あるいは番組の視聴中に「連ドラ予約」ボタンを押すだけで、毎回録画が設定できる。
チューナーは、地上デジタル×2、BS/CS110度デジタル×1、地上アナログ×2を搭載。裏番組録画やダブルウィンドウ表示による2番組同時視聴が可能だ。
気になる液晶パネルは、H3000シリーズの52V型に高コントラストVAを採用している以外はいずれもIPS系。「新メタブレイン・プロ」は、ハードウェアそのものは変わらないものの、パラメータやアルゴリズムの変更により、さらに画質を向上させたという。「たとえば、映画のレターボックス表示に付きものの“黒帯”部分を全体の(映像分析時に)映像分布から除く。これによって適切な補正が可能になり、とくに人肌のシャドウ部分など暗部のディティールが向上した。Z2000シリーズと比べても、確実に“画質のいいシーン”が増えているはずだ」(東芝デジタルメディアエンジニアリングで新メタブレインプロを担当している住吉肇氏)。
一方、北米向け「Cinema Series REGZA」で注目を集めた120Hz駆動技術の採用は見送られた。この点について住吉氏は、「もちろん、ないよりはあったほうがいい。しかし、オンエアに関して言えば、MPEGやカメラの限界もあって(120Hz駆動の)効果を出すポイントは少ない。今回は、メタブレイン・プロの性能アップを優先した」と話している。
インタフェースの構成も若干ながら変更された。HDMI端子が2系統という点は従来通りだが、PC接続用のD-Sub 15ピン端子を新たに装備。ドット・バイ・ドットの表示に対応したほか、画質設定に専用の「PCファイン」を設けた。また、ゲーム機を接続する際に表示の遅延を抑えた「新・ゲームモード」を用意するなど、テレビ放送以外への対応を進めた。「H3000シリーズは、いくつかの点でZ2000シリーズと同等以上の機能を持つハイエンドモデルだ」(本村氏)。
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