ビデオが撮影できるカメラといえば、一昔前は一般的なビデオカメラのみを指していたが、現在ではその範囲が大きく広がっている。携帯電話の内蔵カメラでも動画は撮影可能だし、もちろん、デジタル(スチル)カメラも然りだ。特に、動画撮影に重きを置いた“デジカメ”に関しては、ただ単に撮れるだけではなく性能面でも充実しており、徐々にビデオカメラとの差はなくなりつつある。
今回紹介する日本ビクターのハードディスクムービー「Everio GZ-HD7」と、三洋電機のSDムービーカメラ「Xacti DMX-HD2」の2機種は、いずれもビデオが撮影できるカメラだが、両者のコンセプトにはかなり違いがあり、並べて論じるべきものではないかもしれない。特に「GZ-HD7」は3CCD機「GZ-MC500」からさらにハイエンド志向を推し進め、スタイル・性能とも、HDVカメラに交じっても“本格派ビデオカメラ”と呼べる位置づけへとシフトしている。
しかし、Everioシリーズはそもそも、初代モデルから縦型/横型のコンパクトボディを提供することで、“日常のスナップを切り取る”というテーマを追求してきた。つまり、本来のコンセプトはXactiと同様である。「気軽に」と「高精細」を両立させた結果として、これほど大きな方向性の違いが生じていることは興味深い。
また、「DMX-HD2」に関しては、コンパクトな本体サイズや手頃な価格が最大の売りであり、画質に過度な期待を抱くべきではないが、それでもビデオカメラとしての品質が注目されることも確かだろう。1280×720/30pというHD撮影での画質はどの程度のものなのか、実際に本格的なビデオカメラと並べて比較した場合、どれほどの差が出るものなのか、と。
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