動物園の敵は距離と天気と金網。距離は望遠デジカメで、天気は……もうしょうがないとして、邪魔なのは金網である。
人→金網→動物、とあるため、金網にピントが合っちゃいやすいのだ。これは困る。でも金網がないと成り立たないのが動物園。ムチャをいってはいけない。ここで問題になるのは、人と金網の距離だ。
人と金網が近ければ……、手を伸ばして金網の隙間から撮っちゃえばいいのである。
これはチョウゲンボウというタカの一種で、猛禽類。指を突っ込んでつつかれるとえらい目に合うが、結構金網の近くで可愛い姿を見せてくれたのである。でも金網が邪魔だ。
そこでレンズを金網の隙間ぎりぎりに近づけて撮影。
実は、このチョウゲンボウがあまりに不用意に金網の近くに来るので、近すぎて撮りづらいのでした。これはマクロモードでなんとか撮ったもの。近すぎると金網がどうしても写っちゃう。そこで別の方向から金網の隙間から撮影。ちょっと望遠側にした方が金網が写る心配がない。
人間と金網の距離が遠い場合はどうするか。
写真には「同じ距離で同じように撮っても、絞り値が小さければ小さいほどピントの合う範囲が狭くなる」という特性がある。
これくらい違うのだ。逆にいえば、金網をうまくボカしちゃえば、あまり気にならない写真が撮れるということ。
でも、金網と人の距離が離れていると、どうしても金網にピントが合っちゃうことがある。
その場合は、マニュアルフォーカス機能を使う。高倍率ズーム機ならまずついてる機能だが、なかなか難しいので、だいたいの距離を合わせたら、あとはちょっとずつ距離をずらしながら何枚か撮って、拡大再生して確認するといい。
そうすれば、オートでは金網にピントが合っちゃうケースでも、このようにぎりぎりまで金網をぼかすことで動物を撮れるわけである。
これは金網の隙間にレンズを向けて撮ったフラミンゴ。右上に少し黒く影が入っているのが、少し写り込んじゃった金網だ。まあこのくらいはしょうがない。
邪魔な金網は工夫で乗り切ろう。しかし、いくら金網がじゃまだからといって、立ち入り禁止の場所に入り込んだり、無理に手を伸ばしたりはしないこと。
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