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iPod shuffleを超える?!セカンドプレーヤーに最適な「ZEN Stone」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年05月28日 20時31分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 これまで同社製ポータブルオーディオプレーヤーには「Creative MediaSource」などの統合型ライブラリソフトが付属していたが、本製品に添付ソフトはない。そのかわりに、「Creative Media Lite」というソフトが同社サイト(http://www.creative.com/zenstone/)に用意されており、こちらをダウンロードすることで音楽CDの取り込みや音楽ファイルの転送が可能となる。

 楽曲についてはこのCreative Media Liteを使うか、Windows Media Player(WMP)の利用、もしくはドラッグ&ドロップで転送することになる。

 本製品のインタフェースはUSB 2.0だが、転送速度はあまり速くない。ThinkPad T43(Pentium M 2GHz/メモリ1Gバイト)で398Mバイト(60曲/6フォルダ含む)のファイルを転送した際、12分ほどの時間がかかった。

photophoto

 WMPで転送した場合、設定によっては転送を指定した楽曲がすべて本製品のルートへ転送されてしまう。シャッフル再生専用機と割り切るならばよいかもしれないが、使い勝手としては今ひとつになってしまう。ドラッグ&ドロップか、WMPのオプションから「デバイスにフォルダ階層を作成する」のチェックボックスをオンにして、階層構造を保ったまま転送するべきだろう。

photo 「ライブラリ」――「その他のオプション」の「デバイス」タブから「ZEN Stone」のプロパティを展開すると「デバイスにフォルダ階層を作成する」のチェックボックスを確認できる

 再生/一時停止ボタンの長押しで電源を入れると再生が行える。基本的な操作については通常(リピート)再生か、シャッフル再生の2択しかないので、操作に迷うところはない。側面のスイッチをスライドさせると、操作ごとに再生されるフォルダを1つづつスキップする。「ジャンル」――「アーティスト名」――「アルバム名」など階層がある程度深くとも認識してくれるため、階層構造を保ったまま転送しておけば、かなり快適に利用できる。

photo イヤフォン(評価用)

 気になるサウンドだが、評価用イヤフォンと組み合わせた限りでは既存の同社シリーズ製品と変わらず、力強さと解像感を前面に押し出したロック向きのニュアンスを感じる。特にスネアのハネる音やギターの低音弦を使ったゴリゴリしたリフを気持ちよく聴かせてくれる。

 イコライザーや各種のサウンドエフェクトは備えないため、イヤフォン/ヘッドフォン変更以外に、音色を変える方法はない。基本的にはロック/ポップスに向いた製品といっていいだろう。


 「音楽を再生すること」にフォーカスし、ほぼ極限まで機能や外装を削ったモデルの代表例はiPod shuffleだが、本製品も同系統に属する製品と言える。ただ、曲線を主体とした独特の質感は好みが分かれるところであり、金属的な質感とは正反対の仕上げであるため、苦手な人に感じる人もいるだろう。表面処理の関係かツメや指輪などで傷が付きやすいのも気になる。

 それでも、携帯するにまったく苦にならない大きさ/重さであるほか、1Gバイトメモリを搭載して5000円以下という価格は魅力だ。ケースやアームバンドなど、いくつかのアクセサリを同時に購入しても、iPod shuffleより低価格で済ませられる。スポーツジムやランニングの最中に利用する「セカンドプレーヤー」としてはベストな1台に挙げてもいい製品だ。

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