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旅行に最適な超望遠/動画コンパクト――キヤノン「Powershot TX1」レビュー(1/5 ページ)

» 2007年06月08日 13時01分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
四角ボディからレンズが飛び出て横に液晶モニターが開くという縦型ビデオカメラっぽいデザインのPowershot TX1

 キヤノンといえばIXYにしろPowershotにしろ、カメラくさいコンサバなデザインのデジカメばかりという印象があるが、ときどき、ユニークで実験的な製品が出てくる。

 「Powershot TX1」(以下、TX1)もまさにそんな製品。四角い縦型のビデオカメラを思わせるボディの高倍率ズームデジカメだ。初代IXY Digitalと同じ大きさで10倍ズームを実現しているのだが、確かにこのサイズで10倍ズームというのはすごい。

 デジタルビデオカメラ的デザインで、縦型ビデオカメラっぽい持ち方になるので「動画デジカメ」と思われているが、キヤノンとしてはあくまでも「動画も録れるスチルカメラ」だという。メインは静止画。確かに、動画も録れるし動画専用ボタンも持っているし、ハイビジョンサイズ(720p)の動画も録れるが、動画のフォーマットはMotionJPEGであり、長時間録画には向かない。

 これがまた使ってみると、腑に落ちない仕様はいくつかあるものに、今までのデジカメとはまた違った使い方ができる実に面白いカメラなのである。

縦型高倍率デジカメの使い勝手は

閉じた状態で、IXY Digital 810ISと並べてみた。10倍ズームながら大きさがほとんど変わらないのが分かる(さすがに厚みはあるが)
正面から。電源オフ時はレンズカバーが締まっている
撮影時を正面から見たもの(左)。液晶モニター裏にはステレオマイクがある。背面から(右)。画面は再生モード。操作系は背面に集中している

 写真で分かるように、初代IXY Digitalとほぼ同サイズでありながら、レンズはボディと平行に仕込まれており、持ち方も全然違う。右手で縦型に握り、液晶ディスプレイを横に出して撮る。直方体のXactiみたいな感じ。レンズは沈胴式で、スイッチを入れると1.2センチほど飛び出てくる。

側面から(右)。こちら側にはモードダイヤルがある。上面に少し見えているのがシャッター

 腑に落ちないのは電源スイッチの位置。撮影するときの握り方ではまず指が届かない位置であり、電源を入れてから持ち帰るか、左手で電源を入れないといけない。これはちょっと不便。また、イマドキのカメラとしては珍しく、液晶モニターの開閉と電源が連動しない。液晶モニターを閉じてもスタンバイにもならない。

 だから撮影しようと思ったら、電源ボタンを押して、液晶モニターを開いて、それから握る、というステップが必要になる。ちょっとコツがいるのだ。

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