パナソニックは9月7日、ホームシアター用のフルハイビジョン液晶プロジェクター「TH-AE2000」を発表した。10月29日に発売する予定で価格はオープンプライス。店頭では45万円前後になる見込みだ。
「TH-AE1000」の後継機。開口率を高めたエプソン「D7/C2FINE」パネルを搭載し、光源ランプ駆動方式の改善や進化した「ダイナミックアイリス」を組み合わせて1万6000:1のコントラスト比と1500ルーメンの輝度を実現した。
光源ランプは従来と同じ165ワットのUHMランプ(高圧水銀)だが、ランプの光量が可変する各ポイントで駆動を最適化する。一方、1/60秒ごとに絞りとランプ光量、ガンマを連動制御するダイナミックアイリスは、絞りの可変幅が従来比20%拡大したほか、シーン検出力の向上などにより、精度の高い駆動が可能になったという。
また、映像の質感を高める専用チップ「ディテールクラリティブプロセッサ」を新開発。シーンごとに映像信号の周波数を分析し、高・中・低域成分の分布情報を抽出してそれぞれに適した信号処理を行うことで「より自然で立体感のある映像表現が可能になった」(同社)。内部のデジタル処理は最大16ビットと従来機(TH-AE1000)に比べて階調表現力が4倍に向上。さらに「3Dノイズリダクション」も新たに開発した。もちろん、画質チューニングは引き続きハリウッドで行った。
レンズユニットは、大口径のガラス非球面レンズや低分散ガラス(ED)レンズを含む12群16枚。新たに調芯機能を設け、精密なレンズアライメントを実現したという。一方、電動2倍ズームとレンズシフト機能はAE1000から継承している。120インチ(16:9)なら、投写距離は短焦点側で約3.6メートル、長焦点側では7.2メートルと幅広い。レンズシフト機能では、水平方向で画面サイズの約40%、垂直方向は最大で約100%分移動させることができる。
画質劣化の要因となる機器やケーブル配線による入力信号のばらつきを確認して調整する「波形モニター」には新機能が追加された。市販のテストパターンDVDなどを用いて該当のテスト信号を入力すれば、自動で黒レベルや白レベルを調整してくれる「自動波形調整」機能を装備。映像の調整データは最大16パターンまで保存が可能だ。一方、手動設定時に画面を2分割して調整結果を確認できる2画面機能は引き続き搭載している。
入力端子は、HDMI×3系統のほか、D-Sub 15ピン×1系統、コンポーネント(RCAピン)×2系統、Sビデオ×1系統、コンポジット×1系統。HDMI端子はver.1.3a準拠で、xvYCCや1080/24p入力をサポートした。外形寸法と重量は、460(幅)×300(奥行き)×130(高さ)ミリ、7.2キログラム。
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