XactiがとうとうフルHDになった。「DMX-HD1000」(以下、HD1000)である。
今までのXactiは「動画がメインのデジカメ」だった。確かに「デジタルムービーカメラ」だったけれども、基本設計は「デジカメプラスMPEG-4動画」に「動画を撮りやすいデザイン」だったのだ。だから、撮像素子はデジカメ用のCCDだったし、テイストもデジカメっぽかった。よってXactiの静止画はデジカメと同等、デジタルビデオカメラの静止画機能に比べるとワンランク上のクオリティを実現していたのだ。
でも、今回のHD1000はその基本設計から変わった。「動画がメインのデジカメ」じゃなくて、「静止画もそれなりに撮れるデジタルビデオカメラ」になったのだ。そんな気がする。
より「ビデオカメラに近づいた」製品なのだ。
Xactiの象徴であるグリップ式のボディはそのまま。レンズと液晶パネルとバッテリーが大きくなった分、全体にサイズアップしたが、いい感じで握れる太さで、持ってみると意外にバランスがいい。
底部もレンズの光軸と平行になり、三脚装着時の使い勝手がぐっとよくなった。フルHDで10倍ズームになると三脚は必須といっていい。三脚との相性がよくなったのは大歓迎である。
レンズは35ミリ換算38〜380ミリ相当の10倍ズーム。ただし、動画撮影時は電子式手ブレ補正を行うため、49.7〜497ミリ相当となる。かなり望遠寄りだが、今回は別売りで0.7倍のワイコンが用意された。これをつければワイド端で35ミリ相当になる。
旧モデルでは手ブレ補正をオフにするとその分画角が広くなったが、HD1000では手ブレ補正オフ時も画角は同じだ。
電子式手ブレ補正が付いていることから分かるように、残念ながら光学式手ブレ補正は未搭載。レンズの明るさはF1.8〜2.5。レンズの口径は大きくなったが、F1.8なのはいい。多少暗くても十分なシャッタースピードを得られる。
撮像素子は1/2.5インチで400万画素のCMOSセンサー。従来モデルと最も異なるのがここだ。静止画の画素数より滑らかなフルHD動画を選んだのだろう。このセンサーは新開発の製品で、デジタルビデオカメラ向けのものだという。
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